イマームが断食あけのアザーンを10分早く詠み・・・・・―マルディン
2013年07月24日付 Radikal 紙
マルディンのモスクでイマームを務めるアフメト・トプさんが、昨夜のアザーンを10分早く詠んでしまい、街区に住む8000人のうち、多くの人が断食を早く解いてしまった。イマームがこのミスを理由にタラーヴィーフ礼拝(ラマダン月に行う特別な礼拝)に来なかったため、礼拝に来た人たちは不快感をあらわにした。
アフメト・トプさんは、マルディン県デリキ郡カレ街区のモスクのイマームである。彼が昨夜、アザーンを10分早く詠んでしまい、街区に住む8000人のうち、多くの人が断食を早く解いてしまった。イマームのトプさんがこのミスを理由に、タラーヴィーフ礼拝(ラマダン月に行う特別な礼拝)に来なかったため、礼拝に来た人たちは不快感をあらわにした。デリキ郡で最も人口の多いカレ街区のモスクのイマームであるアフメト・トプさんは、昨夜、アザーンを19:44に詠まなくてはならないところ、19:34に詠んでしまった。このアザーンとともに、街区に住む約8000人の住民が断食を解いた。イフタールの食事をとった後、タラーヴィーフ礼拝をするためにモスクに来た人々は、イマームがモスクへ来ないことを知った。イマームは(アザーンを早く詠みあげてしまったことを)気まずく思って来なかったのだと言われる中、この「イフタール事故」が街区に知れわたり、これに不快感をあらわにした市民は、どうすれば良いのか戸惑っていると語った。
イマームは謝罪するべきだと主張する住民たちは、これが宗教上の罪にあたるのかどうかわからないので、誰かがこれに関して明らかにするよう求めた。
郡のムフティー局の関係者らは、事件を認め、早く詠まれたアザーンに従って断食を解いてしまった人々は、ラマダン明けのバイラム後に一日断食を行うことを提案した。同関係者らは、「事件は知らない間に起きたことであり、償いを必要とする状況ではない。このようなことが起きないように、必要な注意がなされた。イマームはアザーンを19:44に詠まなければならなかったのに、19:33に詠んでしまった。34を44と勘違いしてしまったらしい」と述べた。
デリキ郡長であるアフメト・デミルジ氏は、アザーンが早く詠まれたことに関し調査が行われ、ムフティー局との間で必要な話し合いがもたれたと明らかにし、このことについて住民に情報を与えると述べた。
カレ街区長であるラマザン・ドゥルスン氏は、アザーンを10分早く詠んだイマームは、市民に謝罪すべきだ、と語った。ドゥルスン氏は、「イマームはアザーンを早く詠んでしまったので、夜のタラーヴィーフ礼拝にに来なかった。当惑したために来られなかったのだ。このような状況では、住民たちに説明をする必要があると思う。このような間違いを起こしたら、イマームが出てきて、謝罪すべきだろう」と話した。
■住民の反発と困惑
住民の一人である、78歳のファイカ・エルダシュさんは、断食を解いた後にイマームがアザーンを早く詠んだことを知った、と語った。そして、「これからどうなるのでしょうか。これは宗教上の罪にあたるのでしょうか。私たちにはわかりませんが、アザーンを早く詠んでしまったイマームは我々に知らせるべきだったと思います」と話した。
また、この街区に住む68歳のフェヴズィイェ・エロルさんは、「イマームは謝罪をし、今後我々がどうすべきかを説明すべきです。この年になるまでこんな間違いを犯すイマームを見たことがありません」と話した。
■「間違いを犯した」
アザーンを10分早く詠んでしまったイマームのアフメト・トプさんは、「説明をする権限は我々にはありません。間違いを犯したということは分かっていますが、公人ですので、コメントすることはできません。私の弁明はムフティー局に行いました」と話した。
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( 翻訳者:加園千尋 )
( 記事ID:30936 )