アンタリア・チュラル海岸開発、阻止―村民勝訴
2013年07月27日付 Hurriyet 紙


アンタリアの一級自然保護区域内にあるチュラル海岸は、世界最高の海岸の一つとして知られている。この度、海岸沿いの森林区域を保養区画として貸し出す事業を中止する裁判判決が下された。

ケメル村ウルプナル村にあるベイダーラル海岸国立公園内の一級自然保護区域内チュラル海岸は海ガメの繁殖地にもなっている。この海岸の18ドニュム(1ドニュムは約千㎡)の広さの地区が森林内保養地とされ賃貸される事業が、裁判所によって中止されることとなった。

実はそれ以前にアンタリア自然遺産保全地域委員会は、「森林内保養地として賃借することは問題ない」という趣旨の決定を行っている。しかし、その後の2011年7月、オルマンスポル(Ormanspor)社という企業が、森林総務庁から年間5000リラで賃借していた区画を、同日署名の「スポンサー契約」に基づき、別の旅行業者に対し年間5万5000リラで「臨時区域」として運用するため賃借していたことがわかった。

■事業計画にストップ

訴訟期間中、地域住民や関係者は声を届けるためさまざまな手段を講じ、問題を法廷に持ち込んだ。アンタリア行政地裁は、2012年6月15日付で、問題の区域を「森林内保養地区」として賃貸することに関しては法律で規定がない点を指摘し、事業の取り進めを中断させる判決を下した。

■計画も賃借も停止

別の2件の訴訟もすでに判決が出ている。アンタリヤ第二行政地裁は、開発計画を中断する判決を下した。また同第一行政地裁では、その区域が森林内の保養地として登録し、賃借可能との決定を覆した。

■住民勝訴

トゥンジャイ・コチ弁護士は、地域住民とアンタリヤ県の両サイドから要請を受けてチュラル海岸に関する訴訟を進め、環境海岸整備庁と森林総合庁が下した判断に関し2件の訴訟を起こした。審理の結果、両裁判ともチュラル地区住民の意向に適うものだったという。

「地域の森林支局が、土地の性質を変えて森林区域をレクリエーション施設にしたり、オルマンスポル社に賃し出すという、区域の価値を変えてしまうような措置は、裁判所によって停止させられました。これは住民の勝利です」と語った。

コチ弁護士は、この裁判所判決によりチュラル海岸が、レクリエーション施設に開発されることはなくなったと明らかにした。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:30979 )