エジプトのラービア・アダウィーヤ広場及びナハダ(ナフダ)広場で治安部隊が反クーデター派のデモ隊に対し行った虐殺についてトルコ全土で抗議デモが行われた。
首都アンカラではそのメンバーを始め、アカベ協会、ゲンチビリキム、イルカヴ、ウムラン・ハレケト、ヴァフデト財団も含む様々な市民団体からなる「イスラム教徒連帯プラットフォーム」が、エジプトの治安部隊によるラービア・アダウィーヤ広場及びナハダ(ナフダ)広場での反クーデターデモ隊に対する武力行使と虐殺に抗議した。
プラットフォーム参加者は「殉教者はイスラム共同体の誇りなり」「世界的抵抗運動万歳」などのカードを掲げ、「踏みとどまれ、屈するな、イスラム教徒がついている」「エジプトの抵抗者万歳」「嘆くなムルスィ、神は我々と共にある」「神は偉大なり」と叫んだ。アリ・カチャルは、プラットフォームを代表して会見し、エジプトで 起きている事態はムスリム同胞団へ向けられたものであり、何百もの罪のない人々が殺され何千もの人が負傷したと述べた。
新聞記者のアデム・オズコセはエジプトではただ自由を求めただけの人々に対し発砲がおこなわれたとし、「エジプトでの虐殺については、少なくともシシ国防相と同じくらいアメリカ政府にも責任がある。クーデターをはっきりとクーデターと言わないことで、エジプト軍とシシ国防相を勇気づけてしまった」と述べた。
会見には公務員組合連合副委員長ギュナイ・カヤ、関連組合の委員長ら、人権と自由財団のメンバー、架橋国際学生協会の会員や一般市民が参加した。
「イスラム教徒たちよ。エジプトでの虐殺を黙って見ている者は信仰のない悪魔だ」というカードを掲げアメリカ大使館へ行進したグループは会見でスローガンを叫んだ。会見後にはイスラム世界の一致団結と、エジプトで命を落とした人々のために祈願が行われた。
■イスタンブル
エジプトで治安部隊がラービア・アダウィーヤ広場及びナハダ(ナフダ)広場でデモ隊に武力行使したことに対しイスタンブルでも抗議デモが行われた。人権と自由人道支援財団の呼びかけでファーティフ・モスクの中庭に集まった市民は「クーデターを見過ごす者はこの虐殺の共犯者である」「暴虐と不法は退けら れ、イスラムの抵抗が勝利するだろう」と書かれたプラカードを掲げた。
エジプト国旗とエジプトで選挙により選ばれた初の大統領ムハンマド・ムルスィのポスターを手にしたグループは「神は偉大なり」と繰り返し、「去れ、シシ。 共にいるぞ、ムルスィ」「イスタンブルからエジプトへ、抵抗運動を熱烈歓迎」「くたばれ売国奴ども」などの様々なスローガンを挙げた。
オズギュル・デル、アナドル青年協会、アナドル・プラットフォームを含む多数の市民団体が抗議デモを支援した。
今朝の虐殺で息子を亡くしたエブ・メルヴァンは「神が非道な行いを知らないと思うな。神の勇敢な兵たちがいるのだ。既に命を捧げた者も、列に並んで待つ者もいる」と述べた。
人権と自由人道支援財団副理事長オスマン・アタライは、イスラム世界は今日非常に辛い1日を目撃することとなったと述べた。またエジプトでは45日間アダウィーヤ 広場及びナハダ(ナフダ)広場で断食月の間中、日の入りと日の出前の抗議運動が続いたと話した。人々が45日間アダウィーヤ広場で、投票によって大統領に選出した党首ムハンマド・ムルスィが釈放されるよう市民抵抗運動を行ったとし、この抵抗の中で誰も石、こん棒、武器を手にする者はいなかったと述べた。
「エジプト・反クーデター青年団」組織のスポークスマンであるエルヴァ・タヴェルは今朝アダウィーヤ広場で何千もの人が殉教したと話し、あの場で命を落とした者たちは毎日母親、子供、伴侶を後に残しアダウィーヤ広場に来ており、ただ神の唯一性を信じ、神を信じたと述べた。またタヴェルは常に味方をしてくれるトルコ国民に 感謝の意を表明した。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:小野里ゆみ )
( 記事ID:31173 )