「児童にタブレットを」FATIHプロジェクト、遅々として進まず・・・
2013年08月15日付 Radikal 紙


AKP政権の教育分野における最も重要なプロジェクトの1つである「機会拡大・技術推進運動(FATİH)」は、タブレット型パソコンの配布と電子黒板の普及で知られている。このプロジェクトが達成目標から深刻な逸れ方をしていることが判明した。

プロジェクトにより2万1000校にのぼる学校のインターネットインフラを一新するという目標の達成は、ただ154の学校のみに留まっている。同数の学校へ電子黒板を設置するという目標も3657校で実現されたにすぎない。

国民教育省が毎年発表する「活動報告書」には、特にFATİHプロジェクトに関して、喜ばしい結果は全く記載されていなかった。

報告書によれば、プロジェクトとして、2012年に掲げられた5つの達成目標のうち、ただ1つのみしか達成されていない。
2万1689校の学校のインターネットインフラを一新するという目標であったのに対して、たった154校の学校のみのインターネットインフラが一新された。2万1689校の学校において電子黒板を導入するという目標であったのに対して、3657校の学校で電子黒板を実際に導入することができたにすぎない。また、同数の学校においてOSとパソコンを新しくするという目標は、ただ216校の学校のみの実現に留まっている。29万5000のIT設備のある教室を設置するという目標であったのに対して、たった8万4921のIT設備のある教室が造られた。国民教育省が達成できた唯一の達成目標は、110の遠隔教育センターの設置を完遂させたことだった。

■担当支部長が更迭された

技術的な設備に関する達成目標を実現できなかったことを自身の報告書で提示した国民教育省は、先月、プロジェクトの内容に関して実施したアンケートでも否定的な結果に直面した。

4000人の学生と500人の教師を対象に行われたアンケートでは、タブレットを使用した教育が、「問題解決」、「言語の有効活用」、「問題発見」、「創造性」、「批判的思考」、「生涯学習」、「情報リテラシー」、「社会的な責任」及び「共同作業」といった能力の向上において十分でないということが指摘されていた。

プロジェクトに関連し1番最近起きた出来事の1つは、1人の官僚が解任されたことだった。

FATİHプロジェクトの国民教育庁(MEB)における責任者の地位にあった革新教育テクノロジー総局のメスト・クチュキバ支部長は、特に支出項目において様々な不適切な行いがあったという疑念から、タブレット、電子黒板、ローカルネットワークの入札を予定されていたスケジュール内で実現させることができなかったという理由で、更迭された。
こうした展開は、ムスタファ・コチ総局長にも影響が及ぶであろうと見られている。

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( 翻訳者:白尾みさき )
( 記事ID:31188 )