革命防衛隊総司令官「シリアは第二のベトナムとなろう」
2013年08月31日付 Jam-e Jam 紙
■ 戦争が起これば、状況はあらゆる者にとって危険なものとなる
イランのザリーフ外相はメフル通信とのインタビューの中で、「ここ数日の外交努力はすべて、シリアで戦争が起こるのを阻止することに向けられている。なぜなら、地域で戦争が起これば、状況はあらゆる者にとってきわめて危険なものとなるからだ」と述べた上で、「一国ないし数カ国が検事、判事、そして刑の執行人の役を同時に務め、事実ではなく、彼ら自身の利害に基づいて行動するようなことを、世界が容認することはできない。この問題の結末は、彼ら自身にとっても危険なものとなるだろう」と述べた。
ザリーフ外相はまた、〔国連とアラブ連盟合同のシリア特別代表の〕ラフダル・ブラヒミ氏との会談のなかで、化学兵器の使用を非難した上で、いかなるものであれ、地域に新たな冒険主義的行動がとられることをイラン・イスラーム共和国は懸念しているとし、それがもたらすであろう重大な帰結に警告を発した。
■ イラン・シリア両国の国防相が協議
シリア情勢をめぐるイラン政府による話し合いの一環として、イラン国防軍需相はシリア国防相と電話会談を行い、その中で「地域でいかなる戦争が起ころうとも、その真の敗者は戦争を起こした者となるだろう」と強調した。
イラン国防軍需省国防宣伝局が伝えたところによると、ホセイン・デフガーン司令官は安全保障上の問題を解決するためには、政治的・平和的手段を活用することが必要だと強調した上で、「力と暴力の行使は、基本的に緊張の緩和ではなく、むしろ危機の深刻化と、その他の政治的ユニット〔※「イスラエル」といった国や「ヒズブッラー」といった集団のことを指すものと思われる〕への波及をもたらすだろう」と述べた。
シリア国防相のファフド・フレイジ中将も、シリア軍による化学兵器の使用という西洋当局の主張を強く否定した上で、「極悪人のテロリストたちは、域内・域外の支持者たちのさらなる支持を引きつけることを目的に、化学兵器を用いて、女子供や無辜のシリア市民を殺戮し、そうすることで、自身の不名誉な敗北から世界の注目を逸らして、自らの犯罪行為の継続を正当化しようと試みているのである」と述べた。
■ シリアは第二のベトナムとなろう
イスラーム革命防衛隊総司令官もこの件について、「アメリカによる対シリア軍事攻撃によって〔イスラエルという〕インチキ体制が抵抗のかぎ爪から逃れることなど不可能だということ、むしろ対シリア攻撃は近い将来におけるイスラエルの消滅を意味するものだということを、シオニストたちは認識すべきだ」と述べた。
モハンマド・アリー・ジャアファリー少将はタスニーム通信とのインタビューの中で、「アフガニスタンやイラクで辛酸を嘗めた経験をもつアメリカは、もしシリアに対して軍事行動に出るならば、自身が味わってきた敗北のドミノを完成させ、歴史上最も恥辱に満ちた敗北を喫することになろう。そしてシリアは、ベトナムよりもっと危険に満ちた戦場、屠殺場となるだろう。実際、シリアはアメリカにとって第二のベトナムと化すのだ」と強調した。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
関連記事(ロウハーニー大統領、プーチン露大統領と電話会談)
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31339 )