ジャザーイェリー司令官「対シリア攻撃はアメリカにとって最大の難問」
2013年09月01日付 Iran 紙
アメリカとその同盟国による対シリア攻撃をめぐる問題をめぐって、イランの一部の政治・軍事当局者らは様々な反応を示している。
軍統合参謀本部副参謀長(バスィージ・防衛文化問題担当)のセイエド・マスウード・ジャザーイェリー司令官は、アメリカはシオニスト・ロビーの圧力のもと、地域で戦争を煽るような政策を追求していると指摘した上で、「さまざまな証拠や推測が示すところでは、アメリカとその同盟国には戦争を煽ることはできても、それを制御・コントロールすることはできない。これはアメリカにとって最大の難問となるだろう」と述べた。
■ トルコとイランはシリア問題で共同歩調を取るべき
駐アンカラ・イラン大使のアリーレザー・ベイクデリー氏は、シリア問題の解決でイランとトルコは協力すべきだと強調した上で、「シリアで外交的解決策を見出すためには、トルコ・イラン両政府が共同歩調を取る必要がある」と述べた。
同大使は、シリア問題はシリアだけの問題ではなく、今や世界の問題ともなっていると強調した上で、「この問題は外交的な方法を通じて解決されるべきだ。そうではなく、非外交的な方法を用いるようなことになれば、それがいかなるものであれ、大いなる過ちを引き起こす可能性がある」と指摘した。
■ アメリカが世界の憲兵として単独行動に走る時代は終わった
国会の国家安全保障外交政策委員会のマンスール・ハギーガトプール副委員長は、国際社会におけるアメリカの行動は対立と力による強要、そして無知の権化だと強調した上で、「アメリカは対シリア戦争の太鼓を打ち鳴らすという、その最近の行動によって、シリアにおける内乱のウラには自分たちが潜んでいるということを示した。彼らはだからこそ、自ら〔より積極的に戦闘の〕舞台に立とうとしているのである」と述べた。
ハギーガトプール副委員長はさらに、アメリカが対シリア攻撃を強調していることと、同国で2年間にわたって内乱が続いていることとの間には論理的なつながりが存在すると指摘した上で、「アメリカは自らの過去の行動について、理性を働かせてしっかりと考えることなどできないということを示した。なぜなら、もしアメリカが理性的であったならば、イラクで生じたコスト・パフォーマンスについて計算し、シリア攻撃について言い出すことなどなかっただろうからだ」と述べた。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31358 )