夜22時以降に酒類の販売を制限する法律が昨日深夜0時から、公に施行された。
トルコで20万箇所の販売店が規制によって影響を受けると明らかにした、トルコ中小事業者連合(TESK)のベンデヴィ・パランドケン氏は、この法の適用が不当な競争をもたらす、と述べた。パランドケン氏は、「売上は落ち込むだろう。一部の場所では70%もの減益が見込まれる。アルコールを供給する会社も法改正に よって影響を受けるだろう。商店に提供された広告がある冷蔵庫でさえも姿を消すことになる。会社は広告のない冷蔵庫を商店に無償提供はしない。これも、とても大きな問題になるだろう。商店に大きく負担がかかることになる」と述べた。
■競争力は弱まる
イスタンブルには約5~6000件のアルコール飲料を販売する場所があると述べたイスタンブル食料雑貨店組合のイスマイル・ケスキン会長は、法改正が商店を二分した、と述べた。同会長は、夜22時以降の商店の状況は厳しくなったと述べ、「法改正は良いことだと言う人もいれば、悪いことだという人もいる。しかし、規制適用後、小さい商店は厳しい状況に追い込まれるだろう。ショッピングセンターとの競争力はかなり落ち込んでしまうだろう。」と話した。
■罰則は商店を終わらせる
さらにケスキン会長は、ショッピングセンターの営業時間にも法改定がもたらされることが必要であることを強調し、「法改正以前、商店の閉店時間はショッピングセンターよりも 2~3時間遅かった。今では同じ時間に酒類の販売が終了する。小さい商店は、この間に得ていた売り上げを失うことになった」と話した。ケスキン氏は18歳未満に酒類の販売が禁止されたことに関しても触れ、「法律によれば18歳未満に酒を販売した会社には罰則が与えられる。しかし彼らを食料雑貨店に酒の買い出しに行かせた家族には罰則が適用されない。このようにみると法改正にはかなりの欠落がある」と述べた。ケスキン氏は、法を犯したものに科される2万 9303リラから14万6527リラの間の罰金は高すぎると述べ、一度罰金が科せられるだけでも商店を閉店に追い込んでしまうレベルだと述べた。
■ベシクタシュで抗議活動
ベシクタシュでは、ある商店のグループが食料雑貨店と酒類などの小売店に夜22時以降適用されるアルコール販売の禁止に対して抗議活動をおこなった。ベシクタシュの鷲の像の前に集まったグループは禁止に反対する署名活動を始めた。ある商店主は、今日始まる適用によって小さい商店は損害を被り、酒類などを販売する小売店は閉店しなければならなくなるだろうと述べ、「小売店の事業者として私たちを代表してくれる、どんな組織も見つかりませんでした。禁止によってもっとも損害を受けるのは小さい商店です。どれだけ持ちこたえることができても2か月でしょう。販売禁止が続けば、全ての小売店は閉店してしまうか、違法な商品の販売をすることになるでしょう」と話した。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:31405 )