重病の囚人への特別措置、実を結ばず
2013年09月16日付 Radikal 紙

重病の囚人が家族の傍で最期を迎えるようにと実施された法改正がその目的を果たしていない。重病のため保釈願いを出した囚人の10人中1人の割合で許可が下されている。14人の病人は刑務所で亡くなった。

刑務所に収監され、病状が重い受刑者や勾留者が、家族の傍で最期を迎えるようにと実施された法改正がその目的を果たしていない。法改正にも関わらず、 重病のために保釈願いを出した勾留者、受刑者のうち僅か100人中9.5人にしか許可が下りなかった。サードゥッラー・エルギン法務大臣は、法医学協会で報告を待っている間に14人が亡くなったと明らかにした。

世間では母語での弁論として[知られる]6411号の法には「重病か障害のために刑執行を刑務所内で継続できず、治安上危険を及ぼさないだろうと評価される囚人の罪の執行は」回復するまで先延ばしにするという規定が加えられた。

■治安上の基準

しかし法律に記載された「治安上での危険」という基準は、収監中の病気の勾留・受刑者保釈の要求を退けることにつながった。オズギュル・オゼル共和人民党(CHP)マニサ県出国会議員もこの法律規定が施行された後「何人の病気の拘留者や受刑者がいるのか。」、「いったい何人がこの法律によっ て恩恵を受け、保釈されたのか」と法務大臣に質問した。

■わずか43人が恩恵を受けた

法務省が、「健康上の理由から刑務所での自立した生活が困難な状態」にある勾留者と受刑者の釈放願いの大部分が却下されていると返答したことが明らかになった。法務大臣エルギンは質問主意書に対する返答で、2013年5月21日以降460人の勾留人と受刑者が釈放願いを提出したと述べた。わずか43人の罪状が先延ばしにされた。417人の要求は却下された。

■14人が報告を待つ間に亡くなった

エルギン法相は、返答の中で113人について、法医学協会の報告を待っていると明らかにし、216人については「総合病院の保健局によって実施されている検討が続いている」と述べ、以下のように返答した。「7人が拘束期間中に釈放され、8人の要求が総合病院の医学的評価で却下され、13人についても保護観察措置が適用される形で釈放された。」

■エルギン大臣 : 情報は無い

オゼル議員の「『一人での生活が困難である』という報告があったにも関わらず、検察が『社会に危害を及ぼさない』という判断を下さなかったために、釈放されなかった囚人は何人いるのか?」という質問に対しても、同法相は、以下のような興味深い返事を与えた。「共和国検察局の否定的な見解によって要請が却下された受刑者や拘留者に関しての情報はわが省には見当たらない。」

■154人の病状は重い

人権協会のデータによると数値は異なっている。人権協会(İHD)アンカラ支部長のハリル・イブラヒム・ヴァルギュンは、刑務所での重病人数が154人であると明らかにし、「我々の元にある数字によると、526人の拘留者と受刑者が病気を罹患しています。法律はこうした人びとに対する権限を検察に与えてい るにも関わらず、検察官たちはこれを用いていません」と述べた。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:31459 )