ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーンのロウハーニー・イラン大統領は国連総会が行われている傍らでフランスのフランソワ・オランド大統領と会談し、その中で、両国の間には文化・政治・経済の各分野において、長きにわたる関係が築かれてきたと指摘した上で、「イラン・イスラーム共和国とフランスは、両国関係の発展と地域的・国際的諸問題〔の解決〕で互いに協力することができる」と述べた。
大統領広報サイトが伝えたところによると、ロウハーニー大統領は「フランスは2003年から2005年にかけて、イラン核問題で重要な役割を果たした」と指摘した上で、イランによる核エネルギーの平和利用について、「この件で存在する不条理かつ不法なアプローチは、諸問題の解決へと導くような建設的なアプローチに取って代わられる必要がある」と述べた。
大統領はさらに、「イラン・イスラーム共和国は宗教的・倫理的理由にもとづき、断じて核兵器を追い求めてはいない。〔しかし〕イランには核技術を享受する権利があるということは、すべての者によって受け入れられねばならないし、〔核エネルギー開発に関する〕協力の裾野も拡大される必要がある」と言明した。
フランソワ・オランド仏大統領もこの会談のなかで、ロウハーニー大統領との会談実現に喜びを表明し、首脳レベルでの会談がフランスとイランの間で開かれるのは2005年以来であり、これは〔両国関係にとって〕期待を持たせる〔転換〕点となろうとした上で、「フランスはイランとの良好な関係に関心を抱いている」と述べた。
仏大統領は両国の間に存在する長きにわたる文化的・経済的関係について指摘した上で、「イランとフランスが共通の関心事項にもとづき、シリア問題やレバノン問題といった地域の諸問題・危機の解決で互いに協力することが可能であり、そのための重要な素地が〔両国の間には〕存在する」と強調した。
同大統領は、「フランスはイラン核問題に関連する諸問題の解決に向けて、必要な準備が整い次第、可及的速やかに、両国の協力拡大に向けた新たな段階に踏み出す用意がある」と述べ、イラン核問題に関する諸問題の解決と、それによるイランとの経済協力関係の整備にフランスが関心を抱いていることを表明した。
イラン・フランス両国大統領はこの会談で、シリア危機についても議論・話し合いを行い、シリアにおける内戦と民間人の殺戮の継続に懸念を表明、さらにレバノンにおける安定と平和の維持に努力する必要性を共に強調した。
両者はまた、この会談で提起された様々な問題について調査するために、イラン・フランス両国外相による協議を実施することの必要性について一致した。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:31535 )