トルコで生まれたシリア難民の赤ちゃん、すでに6000人
2013年09月27日付 Zaman 紙


2年半以上続く内戦によって、シリアの医療インフラは崩壊した。トルコは、受け入れた難民たちへ医療面でのサービスを提供し、この問題の解決にあたっている。

現在までにシリア難民に対しては、診療所での診察が150万件行われ、27万5千人が現地の病院へ搬送され、2万8千人が手術をうけた。この2年半の間で6千人のシリア難民の子供が生まれた。トルコでの医療が受けられるように、新生児は発育観察がなされ、かかとの血が採血され知的障害があるかないかが調べられている。その次に、一連のワクチン接種がしかるべき時期に行われる。これは13の病気に対する予防接種である。この過程で母親たちには「母乳」教育が行われ、離乳食や栄養強化ミルクとともに、母親の健康のために鉄分やビタミンDが支給される。こうした中、新生児たちにつけられている名前には興味深いものがある。男の子にはレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の名前、女の子には「エミネ(訳注:エルドアン首相夫人の名前)」の名が一番多くつけられているのだ。

シリアで続くグループ間抗争は、医療サービスに最も悪い影響を与えている。シリア国内での医療サービスが停滞する中、トルコは、難民向けにつくった医療インフラにより、彼らへの援助を続けている。トルコ国内にある21か所の難民キャンプでは、20万近くの難民が生活している。2年半以上の間、150万件の診察所診療が実施された。国立病院へは28万人もの搬送が実現した。このうち3万5千人が入院して治療を受け、合計2万8千人が手術を受けた。

医療サービスで、最も目を引くのが出産である。これまで病院では6千件もの出産があった。新生児と母親には、トルコで一般に適用される出産の際の定められたケアがそのまま実施される。健康診断では、新生児のかかとから採取した血液で知的障害のリスクがわかる。その後、一連のワクチン接種が行われる。この過程で母親には「母乳」教育が行われ、離乳食や栄養強化ミルク、鉄分やビタミンDも支給される。また、同時に伝染病にも注意が払われている。世界保健機関は、シリアでは、肝炎、チフス、コレラ、赤痢など、水によって感染する病気の蔓延が避けられないと警告している。下痢やA型肝炎患者数が2倍になっていると指摘し、はしかの流行も始まっていると説明している。

■赤ちゃんに臨時身分証発行

「一時逗留者」という立場の難民家族の子どもたちは、トルコで生まれてもトルコ国籍は得られない。支給される臨時の身分証には、赤ちゃんの氏名、両親の名前、出生地と誕生日が記載されている。(トルコで)生まれた子どもは、医療サービスを国立病院にて無料で受けることが可能だ。ワクチンと一連の健康診断は、トルコ国民と同様に行われる。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:鈴木直子 )
( 記事ID:31548 )