アレヴィーの村、名優トゥンジェル・クルティズの埋葬を拒否
2013年09月28日付 Zaman 紙


名優トゥンジェル・クルティズさんの、バルケスィル県ギュレ郡タフタクシュラル村に埋葬するようにとの遺言が実現できずにいる。アレヴィーの村であるタフタクシュラル村議会による許可が下りなかったためだ。
クルティズさん遺族は、今後タフタクシュラル村から了承が出たとしても、クルティズさんの遺体はチャムルベル村に埋葬することを決定したと明らかにしている。


ヒュッリイェト紙報道では、クルティズさん逝去後、遺族は遺言通りクルティズさんの遺体をタフタクシュラル村に埋葬するため申請した。クルティズさんは 約10年前カズ・ダーラル地域に移り住み、チャムルベル村で暮らしていた。近親者には、隣の村である人口800人のアレヴィーの村タフタクシュラルに埋葬してほしいと話していたという。しかしタフタクシュラル村からは名優の埋葬許可が降りなかった。

■埋葬不許可はアレヴィーとして恥ずべきニュース

フブヤル・スルタン・アレヴィー協会のアリ・ケナンオール会長は、クルティズさんの遺志にもかかわらず、タフタクシュラル村に埋葬できないという事態にすぐさま対応したと述べ、つぎのような会見を行った。
「今回の過ちを正すため、アルトゥノルク・アレヴィー協会より代表団を村に直行させました。(埋葬不許可は)誤った措置です。アレヴィー信者としてありえないことです。恥ずべき事態に発展した原因を取り除くことに努めています。」

■「承認されなかった」

5年間村長を務めるハサン・ボズクルト氏は、今回の埋葬について、村議会に提出したものの承認されなかったと話す。ボズクルト村長は、その理由として村落墓地に場所がない点を挙げている。
しかし、ボズクルト村長は口には出さないものの、クルティズさんをアレヴィーの墓地に埋葬したくなかったのだとも言われている。

■「ここは閉鎖的な集落」

ボズクルト村長は電話取材に、まず「ここは閉鎖的な集落です」と答えていたが、話が進むにつれ、村落墓地に余剰区画がないことを説明し始めた。
「われわれの墓地は小規模で、1940年から使用されています。面積10ドニュム(1ドニュム=920㎡)のうち、残りは1ドニュム。それ以外のスペースはありません。村の人口は高齢で、ここ1年で25人を埋葬しました。
また、ニュース報道時、遺言に関してわれわれに問い合わせなどはありませんでした。クルティズさんは敬愛する俳優です。彼は9年間チャムルベル村で暮らし、私はこの村で5年間村長をやっていますが、一度もこの村に来て、そのような遺言を残していることを話していませんでした。」

■「表に出られない」

しかし、同村長のその後の発言はいかにもアレヴィーの村の主張である。
「もし許可を出したら、私たちは表に出られなくなってしまいます。街中で人々の顔も見られません。
ここはトゥルクメン人の村であり、村民は自分たちの権利を守るために私たちを信じて選出したのです。」

なお、ボズクルト村長は、タフタクシュラル村に村外の人間を埋葬したことはないが、2006年に例外として有名な民俗音楽歌手アル・エクベル・チチェキさんを、イスタンブルでの逝去後、この村に埋葬したと語っている。

■海を臨む墓地

ギュレ町長のカミル・サカ氏は、チャムルベル村落墓地でよりふさわしい場所を調整でき、クルティズさんをそこに埋葬できるだろうと語った。
「チャムルベル村落墓地では、道端から海を臨め、お参りに来る人の足音が聞こえるような場所を手配できます。」
サカ町長は、なぜ遺言が実現されなかったかについては発言を避けたものの、最終的につぎのように話した。
「タフタクシュラルはアレヴィーの村です。村長が議会に上げた結果、承認されなかったということです。」

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:31557 )