汚水処理施設の不足で、海峡の汚染すすむ
2013年10月09日付 Zaman 紙


排水が海に流れ込み、歴史ある自然豊かなチャナッカレの海を脅かしている。

汚水処理施設がないため、34年前に造られた下水道設備を通して生活排水や工業排水が海に流出している。家庭や工場などから集められた排水は、市の海岸部に集中している高度処理施設を通って海へと排出されている。海水は汚染され、排水は海峡沿岸の水面に集まり、汚水が海面を漂う様が市民の反感を買っている。市は汚水処理施設の工事にとりかかったが、完成までは排水による海洋汚染は続くことになる。チャナッカレ・オンセキズ・マルトゥ大学(ÇOMÜ)で教鞭をとっているハリト・クシュク氏は、「海峡で海水の流出がなければ、チャナッカレ海ではかつての金角湾のような状況になっていただろう」と話した。

この下水道システムは1979年に地方銀行によって建設された後、チャナッカレ市に委任された。市はこれまで必要に応じて設備の追加や再検査などの改良を行い、排水を海へ流し続けてきた。その結果海水汚染に留まらず、海峡に面する市の沿岸ではいつも水面を汚水が漂っている。また雨水管に残った汚れが海面に浮いている様子も市民の反発を招いている。

このように何年も排水を海に流してきたチャナッカレ市であるが、昨年、環境問題解決を目指して動き出した。着工中の汚水処理施設が完成すれば海に流されていた排水はこの施設に送られ、活性汚泥法(微生物のはらたきを利用した浄化方法)を用いて処理される予定だ。だがこの汚水処理施設が完成するまでは都市排水は海に流され続けることになる。

■海水の流出がなければ海峡は金角湾のようになっていた

チャナッカレ・オンセキズ・マルトゥ大学(ÇOMÜ)バイラミチ職業高等学校水産業プログラムの教員ハリト・クシュク氏は、何年にもわたる排水のチャナッカレ海峡への流出は深刻な事態であることを明らかにし、海水の流出がなければチャナッカレ海は金角湾のような状況になるだろうと話した。(以下クシュク氏の言葉) 「海に流されている生活排水のせいでここに住む生物が減っている。エコシステムに甚大な影響を与えている。海峡でそれほど実感されていないのは海水の流出があるからだ。海水の流出がなければここは金角湾のようになっていただろう。なぜなら周辺の住宅地の排水がここへ流されているからだ。海に排出された排水は、海水の流出によってギュゼルヤル側から海岸に到達する。このあたりはそもそも海に入るのに向いていない。しかしこれまで対策が講じられてこなかった。同じシステムで海に汚染水を流し続けているのだ。」

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( 翻訳者:白鳥夏美 )
( 記事ID:31639 )