警察、TVドラマでの交通違反を調査中
2013年10月19日付 Zaman 紙


警察総局は視聴率の高いTVドラマが交通ルールを守っているかどうかをチェックしている。2012年10月に始まったプロジェクトの中で担当の警察官たちは視聴するドラマの中で、シートベルト着用やバイク運転手のヘルメット着用、赤信号や携帯電話に関するルールを守っているかどうかを調査している。 警察は11か月間で2千話ものドラマを観て、規則違反を明らかにしている。確認された交通違反はひとつひとつドラマ制作者や監督に報告され、この件に関して本人たちの協力が求められる。また、ルールを守ったドラマの制作者や監督には感謝状が送られる。

警察総局交通教育・調査課は交通ルールの順守に注意を引くため、2012年10月に重要なプロジェクトを実行に移した。警察は視聴率の高いトルコドラマで交通ルールが見過ごされていないかどうかを調査し、統計を公表している。シートベルト着用や運転中の携帯電話での通話に関する交通ルールを守っているかどうかを明らかにし、その結果をドラマ制作者に伝えている。

警察は人気のあるテレビドラマの交通ルールを調査するチームのオフィスを、初めてジハーン通信社に公開した。交通教育・調査課のメフメト・キャーミル・エキメキチ課長率いるチームは、Show TVやTRT1、ATV、FOX TV、STV、Kanal D、Star TVといったテレビ局で放送されている60近くのドラマを観ている。ドラマでシートベルト着用や携帯電話使用のルールが表れる全てのシーンを一つ一つ確認している。これらのシーンを10~15秒ずつの映像に分け、結果をドラマ制作者や監督に送っている。交通ルールを守ったドラマには感謝が伝えられ、ルールを守らなかったシーンを含むドラマの監督や制作者にはこの点により気を付けるよう求められる。

交通教育・研究課のメフメト・キャーミル・エキメキチ課長は、調査で国民が、特に夜、家で主にドラマを観ていることを確認したと述べた。エキメキチ課長はドラマの役者たちが交通ルール順守に関して注意を払うことが国民に良い影響を与えると考えたと述べ、「この中で2012年10月に国内のテレビチャンネルの全てのドラマを観始めた。今日まで2千話近くのドラマを観た。シートベルトや運転手の携帯電話での通話、バイク運転手のヘルメット着用、赤信号横断に関するルールを調べている」と話した。同課長は、まずドラマを録画し、交通に関するシーンを10~15秒ずつに分けると述べ、「我々が作ったこれらの映像は直接制作者や脚本家、アシスタント、役者にメールで送っている。彼らに『ここであなたたちはこのルールを破っています。今後は注意してください』もしくは『このルールを守っていました。ありがとうございます』などと伝えている。これの調査を始めた時は10%ほどだった交通ルールの順守率が、すぐに80%まで上がった。我々は80%で満足せず、100%にすることを目指している」と語った。

また、ドラマ部門の次は映画やテレビで放送される交通に関する場面を含む全ての番組を扱うことを計画していると明らかにし、「ワイドショーがある。有名人やアーティストがこれらの番組で交通ルールを守っていれば、もしくは撮影がされるときに有名人が交通ルールを守れば、国民もこの点で意識づけられるだろう。国民はよくテレビを見るため、ドラマに出演する役者たちを手本としている。私たちがドラマでこれを根付かせることができれば、国民の意識づけにも大きく役立つだろう」と語った。

■ドラマの交通ルール順守率は10%から80%へ上昇

警察総局によってドラマが調査され始めたことで交通ルール順守率は10%から80%まで上がった。交通ルール順守に関して人々を意識づけることや人々の意識を高めることを目的としたこの種の取り組みは今後も継続されそうだ。

警察総局交通教育・調査課のデータによると、10月1~30日の間にTRT1で放送された『Zengin Kız Fakir Oğlan(裕福な娘・貧しい青年)』、Fox TVの『Karagül(カラギュル), ATVの『Doksanlar(90年代)』, Fox TVの『Babam Sınıfta Kaldı(お父さんは落第)』, TRT-1の『Osmanlı Tokadı(オスマン式平手打ち), Fox TVの 『Umutsuz Ev Kadınları(希望のない妻たち)、TRT-1の『Böyle Bitmesin(こんなふうに終わらないで)』といったドラマでシートベルト着用が100%守られた。

携帯電話のルールの順守はKanal Dの『Güneşi Beklerken(太陽を待っている頃), Star TVの『Benim Hala Umudum Var(私にはまだ希望がある)』、Fox TV『Sana Bir Sır Vereceğim(君にある秘密を教えよう)』、Star TVの『Dila Hanım(ディラさん)』、Star TVの『Med Cezir(メド・ジェジル)』といったドラマで100%実現された。

ドラマ制作者との面会の後、4月11日から9月30日までで視聴率上位7位に入るテ レビ局のドラマに出演した役者たちの『シートベルト着用率』はTRT1で81%、FOXで75%、Show TVで73%、ATVで70%、STVで69%、Star TVで66%、Kanal Dで64%とされた。これらのテレビ局で視聴された844話のドラマの1618のシーンで平均70%の割合でシートベルト着用が守られた。同じテレビ各局のドラマで上記期間中、『携帯電話ルールの順守』状況、TRT1で75%、Star TVで75%、Kanal Dで67%、Show TVで67%、Show TVで67%、FOX TVで58%、STVで50%、ATVで24%だと分かった。これらのテレビ局で視聴された844話の259のシーンでは61%の割合だった。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:31716 )