■エジプトは日本の自動車企業の投資を望む
【カイロ:マールスィール・ナスル】
エジプトのムニール・ファフリー・アブドゥンヌール通商産業大臣は、次の段階でのエジプト市場への投資増大を日本の自動車企業に呼びかけた。これは特に、同省が承認する準備のできている先進的な自動車産業形成を狙った新戦略を踏まえている。またその目標は、ヨーロッパ製自動車に対する関税が徐々に減少する中で、エジプトの自動車産業の競争力を上げるために、日本の自動車企業が持っている多大な専門知識を活用することである、と同氏は述べた。
奥田紀宏在カイロ日本大使と行った二国間交渉の会合の直後、アブドゥンヌール大臣は「二国間の貿易規模拡大と直面する障害の撤廃のための二国間の協力支援の重要性」について指摘し、柑橘(かんきつ)類を代表とする農業生産物に関して、エジプトの輸出許可の調整を日本政府と行う必要性があることを日本大使に訴えた。日本の市場は前途有望であると考えられている。
大臣は「この会議は12月に東京で予定されているアラブ・日本ビジネスフォーラムの開催の特別な手配についても扱った。このフォーラムは日本・アラブ諸国間、特にエジプトとの経済協力を強力なものにする大きなチャンスとなる」と述べた。
奥田大使は、日本は次の段階でのエジプトとのさまざまな分野での経済協力関係の拡大を望んでおり、特に、協力を深めるために必要な多くのチャンスと可能性があると述べた。また日本の投資は、エジプトで継続しており、多くの企業が、開発プロジェクトでの大きな投資の実施するため、情勢が安定するのを待っていると述べた。また、企業は最近ロードマップの枠組みの中でエジプト政府が発表した奨励策や便宜供与を活用することも考慮に入れている
エジプトと日本の貿易規模は、昨年、2011年の22億ドルと比べて34%増加し、およそ3億ドルとなり、エジプトの日本市場への総輸出額は、2011年の8億7,320万ドルから40%増加し、約12億ドルとなった。
これらの輸出品の中で目立つものとしては、液化天然ガス(LNG)、石油製品、綿、絨毯(じゅうたん)、植物、野菜、衣服、食品、薬草、セラミックである。一方で、自動車、機械、電気製品、プラスチックおよびその製品、有機化学製品が日本からの主な輸入品である。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:31728 )