レバノン:中央銀行総裁「アラブ共通通貨で経済の保護を」
2013年10月22日付 al-Hayat 紙
レバノン中央銀行のリヤード・サラーマ総裁
■レバノン銀行総裁:「アラブ共通通貨で危機的状況にある経済の保護を」
【ベイルート:本紙】
レバノン中央銀行のリヤード・サラーマ総裁は「国際的に受容されうるアラブ共通通貨の不在は、アラブ諸国、特に産油国ではない諸国を深刻な危機状態にある経済の破綻と社会的不況とにさらすことになる。そこでは、共通通貨が必要であることは間違いない」と強調した。また共通通貨の不在は「また、アラブ諸国間での商取引および投資目的の資本運用を制限する」ものであるとし「(アラブ共通通貨の不在が)資本市場の発展と貧困撲滅を目指す社会政策の拡大に対して与える負の影響」についても言及した。
また、ベイルートにあるサン・ジョゼフ大学での金融学高等研究所設立に際して行なった講義において「レバノンは小さな国であっても、またどれだけ状況が困難であれ、前に進むための潜在能力を享受し続けていくだろう」と強調し「重要なことは、この潜在能力とは人的エネルギーと、もし検証されれば、ガス・石油部門である」と述べた。
サラーマ氏は2008年の世界金融危機出現の理由を詳細に明らかし、続いて同様の危機の再発防止のための法的規制や方策を示した。氏はこの危機が示唆した重要なことは「各国にとって国際的に受容されうる通貨が求められているということで、そういった国々はインフレを起こすことなく、主要銀行や企業の融資を促す通貨の発行を果たすことができた」と述べた。そして、その通貨は「第一段階においては救済措置、第二段階においては経済を活性化のツールであったが、それにより通貨戦争を引き起こした。この通貨戦争は補助金と関税の引き下げを制限する国際的商取引の決定を無効にしたのである」とした。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:角田幸穂 )
( 記事ID:31733 )