マルマライの開通初日はトラブル続きだった。イェニカプからウスキュダルへ向かうために、電車を一時間待つ者もいれば、スィルケジ駅で下車するはずがウスキュダル駅に着いた者まで…
マルマライの開通初日はまるでテスト運転のようだった。初日のトラブルは数えきれない。地下鉄の電気は切れてしまい、ドアは開かず…。イェニカプからウスキュダルへ向かうために、一時間も電車を待つ者もいれば、スィルケジ駅で下車するはずがウスキュダル駅に着いた者まで…。
3時間の「テスト運転」の間に見られたトラブルは以下の通りだ。
・ウスキュダルへ向かう乗客たちは、イェニカプ駅で昼の12:00-12:55の間、約1時間電車を待った。10分に1本運行するはずのメトロがようやく到着したかと思えば、乗車時にも混乱が起きた。
・イェニカプからカズルチェシュメへ向かう電車は、乗客を乗せたはいいが「発車できなかった」。発車時には何十回もブレーキが踏まれ、何分も経ってからやっと駅を出発することができた。警備担当者は、電気がきれたことが原因ではないか、と語った。
■「乗り過ぎだ」
・アイルルクチェシュメからウスキュダルへ向けて走行予定の電車は、13:45-14:21の間、駅を出発できなかった。この間、ドアも開かず、乗客は中に取り残された。スピーカーからは「エトヘム、声は聞こえるか?ドアを開けて、もう一度閉めろ!」という業務アナウンスが聞こえてきた。とうとう一つのドアが開き、車内にいた人は皆外へ出された。また、電車はかなりのろのろと走行した。ウスキュダル‐イェニカプ間を4分間で運行するところを、17分間かけて走行した。結果として、アイルルクチェシュメで13:45に乗車した電車は、イェニカプに14:48に着いた。
・午後の地下鉄は、少なくとも2回海底で止まった。1時頃に地下鉄を降りた乗客は「30分止まっていました。ドアが開けられ降車して歩き回り、風にあたりました。車内で気絶する人もいました」と語った。他の乗客もパニックに陥り、ぜんそくの発作を起こす人もいた、と話した。
・イェニカプ‐カズルチェシュメ間でも車両は線路内で数分間停車した。
・イェニカプ‐カズルチェシュメを往復した電車ではクーラーが機能せず、ガラスは蒸気でくもっていた。乗客は暑さと酸欠の苦情を訴えている。
・マルマライのトラブルについては、「批判派」と「容認派」の間で議論が起こっている。ウスキュダル‐イェニカプ間で半時間足止めをくらった乗客の一人はトラブルについて、「パニック発作を起こした人が降りて、歩き始めました」と話したが、他の人が話に入り、「歩けばいいさ、どうだっていいだろう」と叫んだ。「故障なのか?」と尋ねると、ある乗客は怒って「まだ初日だ。トラブルが起こることは普通のこと。なぜそんなに怒るんだ?」返してきた。またある乗客が「アッラーがおつくりになった赤ん坊でさえ、初日は保温器の中にいるのです。マルマライは人が作ったものですよ」と言えば、一方でこう叫ぶ者もいた。「混み過ぎて壊れたんだ、乗り過ぎだよ!」
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:加園千尋 )
( 記事ID:31844 )