絶滅危惧のイラン・チーター、サッカーブラジルW杯イラン代表ユニフォームのシンボルに?
2013年10月21日付 Iran 紙
【ザフラー・ケシュヴァリー】ブラジルは絶滅危惧種の野生動物「アルマジロ」を、2014年に開催されるサッカーW杯のマスコットキャラクターとして採用した。これより前、中国も自国で開催したオリンピックのマスコットキャラクターにパンダを使用している。〔‥‥〕イランのチーターもアルマジロのように、絶滅への道を進もうとしている。かつてチーターは世界44ヵ国に分布していたが、今やアフリカ大陸以外の場所では50頭ほどしか生息していない。そしてその唯一の生息地となっているのが、イランなのである。〔‥‥〕
これまでにイラン国内では二種類の大型
ネコ科動物、すなわち
マーザンダラーン・トラとイラン・ライオンが絶滅している。生息地の破壊と獲物の減少により、取り返しのつかない3番目の痛ましい悪夢が、イランのチーターに迫ろうとしている。
このような恐ろしい状況が理由で、自然遺産や観光の分野で活動する活動家らは2014年W杯へのイラン代表の出場を、イラン・チーターを救い、永遠に保護するための機会ととらえ、同代表の選手のユニフォームにチーターのマークをプリントするよう提案している。実際、環境問題の専門家であるモハンマド・ダルヴィーシュと観光論の専門家であるアーラシュ・ヌールアーガーイーの両氏は、他のどのフィールドよりも世界の人々の注目を集めるブラジルW杯に出場する選手らのシャツやその他の用具にイラン・チーターのマークをデザインすることは、イランにいるアジア・チーターの最後の生き残りを救出し、それを永遠に保護する希望となり得ると指摘している。
アジア・チーターはかつてアジア全域に生息していた。しかし今日、彼らの姿はガゼルが闊歩し、シカが走るイランの半沙漠地帯にある開けた場所や牧草地、狭い平原で目撃されるのみである。ケルマーンやホラーサーン、セムナーン、ヤズド、テヘラン、そしてマルキャズィーの各州にあるような平原地帯である。また、淡い黄色の毛と黒い斑点を持つこの動物は、パキスタンのバルーチェスターン地方にも生息している可能性があるとも言われている。こうした可能性が高い理由は、チーターたちの食料源があるからだが、しかしこの地域に逃げ足の速い俊足の動物がいることを示す証拠は一切ない。
イランにおけるチーターの生息地は日ごとに小さくなっている。沙漠の拡大がチーターの生息地を減らしつつあるが、それと同じく、農地や宅地の拡大も彼らから住処を奪う方向に働いている。〔‥‥〕
チーターはその生息範囲がアジア全域からイランに狭まった際、その呼び名も変わった。「イラン・チーター」という名だ。ただし、現在でも〔世界的には〕「アジア・チーター」と呼ばれてはいるが。世界のこの地域〔=イラン〕には、わずかだが50頭のチーターがいるために、イラン・チーターはイランの自然環境のシンボルとなっている。しかしその名の消滅も、〔最近になって〕人々の口から聞かれるようになった。イランの自然がマーザンダラーン・トラおよびイラン・ライオンという2種類の大型ネコ科動物を失うという悲しみにうちひしがれてから何年にもなるこの時期に、である。
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( 翻訳者:8406055 )
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