ハーメネイー最高指導者「核のレッドラインは守られねばならない」(1)
2013年11月21日付 Jam-e Jam 紙


 イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は昨朝、〔革命防衛隊傘下の民兵組織〕バスィージの司令官数万人と盛大な面会を行い、その中でバスィージはイスラーム体制の安定性と誇り高さ、そして威容の象徴だとした。同師はまた、アメリカを筆頭とする世界の抑圧諸国の、他国の権利を受け入れようとしない欺瞞に満ちたやり方について説明した上で、国民による抵抗と力の誇示こそ、敵を絶望させる唯一の方法だと指摘した。ハーメネイー師はさらに、〔核交渉にあたっている〕政府ならびに当局者への揺るぎなき支持を強調した上で、「核をめぐる協議では、レッドライン(越えてはならない一線)が守られることが必要だ。国民の権利をめぐっては、一歩たりとも後退するようなことがあってはならない」と続けた。

 最高指導者事務所の広報サイトが伝えたところによると、アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はこの大集会で、バスィージはイラン国民の偉大さと国の内部にある力の象徴であるとの見方を示し、さらに「バスィージは体制と革命、国家の友らにとっては、喜びと希望、信頼の源であり、イスラーム体制に悪意を抱き、憎しみを募らせる敵にとっては、恐怖の源である」と強調した。

〔‥‥〕

 ハーメネイー最高指導者は「コーランの明確な文面によれば、〔信徒らが神との間で結んだ〕この誓約は、軍事的、政治的、経済的戦いで敵に対して抵抗すること、敵に背中を見せないことをその内容としている」と強調、さらに「この誓約によれば、力と力がぶつかり合う闘争の現場にあっては、信徒らは常に敵に抵抗する義務がある。信徒らの意志が敵の意志を超克する必要がある」と訴えた。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はさらに、以前用いた「英雄的柔軟性」という言葉の意味について言及し、次のように述べた。

「英雄的柔軟性」を、イスラーム体制の原則や理想から手を引くこと、という意味に捉えている者たちが一部にいる。敵の中にも、こうした解釈にもとづき、イスラーム体制が原則から後退したなどと指摘している者たちがいる。しかしながら、こうした捉え方は事実に反するものであり、曲解である。

 イスラーム革命最高指導者はさらに、「英雄的柔軟性とは、イスラーム体制が奉じるさまざまな目的・理想を手に入れるための巧みな手段のことであり、そのためにさまざまな方法を用いること、を意味しているのだ」と強調した。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下は偉大なるイスラーム文明の確立とその発展のために、イスラーム体制が目指しているさまざまな目標について言及し、〔‥‥〕その上でいくつかの疑問を次のように提起した。

果たしてイスラーム体制が進歩を強調していることは、イスラーム体制の好戦的性格を意味しているのだろうか。果たしてイスラーム体制は、世界のあらゆる諸国民、諸政府との対決を望んでいるのだろうか。これは、一部のイラン国民の敵、特に〔中東〕地域の狂犬、すなわちシオニスト体制の不吉かつ不潔なる口から時折聞かれる主張である。

 アーヤトッラー・ハーメネイー閣下はその上で、「こうした敵の主張は、イスラーム的な見方や方法とは正反対である。なぜなら、イスラーム体制の目指している目標とは、イスラーム、コーラン、イスラームの預言者、そして清浄なるイマームたちから得た教えに則り、正義〔を実現させること〕であり、〔世界の〕諸国民に好意を寄せることであるからだ」と述べ、さらに「世界を真に脅かしているのは、世界の悪の元凶、特にイスラエルというインチキ体制とその支持者たちなのだ」と強調した。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32067 )