ヴァン地震バイラムホテル崩壊裁判、経営者の嘘が明るみに
2013年11月29日付 Milliyet 紙


2011年11月9日にヴァンで発生した地震で倒壊したバイラム・ホテルで、被害検証が行われていなかったことが明らかになった。AFAD(災害緊急事態管理庁)に調査を依頼したというホテル経営者は虚偽の報告をしていた。

ヴァンで起こった大地震のあと、残った人々が身を寄せたバイラム・ホテルが2度目の地震で倒壊したことに関する裁判で、理由付き判決からスキャンダルが明らかになった。新聞関係者のジェム・エミル氏やサバハッティン・ユルマズ氏を含む24名が犠牲となったホテル倒壊の裁判の判決で、最初の地震のあと国や自治体による調査が一切行われていなかったことが明らかになった。ホテル経営者はAFADに調査申請したと主張するが、申請記録は見つからなかった。

判決では、ホテル1階のアル・バカラ・トルコ銀行支店が専門家に調査させた結果、建物に技術的な検査が必要との報告があった点が強調された。また、1978年以降、 地震に対する指導規則のどれ一つにも全く不適合であったと指摘し、[地震後]簡易的にでも調査をしていれば犠牲者の命が助かったであろうこと、逆に専門家の調査なしに建物の使用を再開したことを問題視した。判決は、この条件では宿泊者の死亡は予測可能であったと理由を挙げて、テヴフィキ・バイラム容疑者に懲役11年3ヶ月10日を言い渡した。 ヴァン第二重罪裁判所の判決理由は以下のようなスキャンダルを露呈した。以下要約。

・ 1964年に建てられた建物は、地下を除いて全てが倒壊した。建物に関する地盤調査や計画が見つからなかった。このため、必要な管理が行われていなかったと見られる。施行の際の土壌報告書も確認されていない。
・ コンクリートの破片のサンプルにおける4×6 cmの中に砂利があり、規格外のものが検出された。
・ 2011年10月23日の地震後、建物の被害検証が行われていなかった。
・ 建物の耐力は最初の地震およびその後の余震の影響を受けていた。
・耐力の専門家の装備説明が不十分。
・ 建物の計画、施工、工事終了などの各工程で、災害地域向けの構造管理に関する指導規則や建築法に不適合であり、建物の所有者に全工程の責任がある。
・ 地震の後、ヴァンとエルジシュでは被害検証が行われたが、バイラム・ホテルの調査活動記録は残っていない。トルコ建築技師・建築家協会ではホテルに関し被害検証が実施されていないと報告されていた。 AFADはホテルから調査依頼を受けた事実はないとしている。
・ 経営者であるテヴフィキ・バイラム容疑者は、調査申請をしたが対応してもらえず、県から建物への立ち入りを許可されたことを受けてホテルを再開し、自身も宿泊していたと主張していた。

(後略)

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:32117 )