トルコに60万人いるラズの人々が、基幹組織としてメフメト・ベキャルオール教授が所長を務めるラズ研究所を設立した。
ベキャルオール教授は、ラズ人からの要求として「トルコ語地名を元の地名に戻すこと、ラズ語を幼稚園から大学院に至るまでの教育言語とすること、ラズ語のテレビ局の開局」などを列挙した。
昨日行われたジャッデボスタン文化センターの集会では、平和民主党(BDP)アルタン・タン国会議員(ディヤルバクル選出)も集まったラズの人々を支持し、「権利を奪われた者ならあなた方の思いを理解できる。そして、私達はあなた方と同じ境遇にいる者だ」と語った。
ベキャルオール教授は演説で政府がラズ語の使用を長年の間禁止してきたこと、ユネスコのレポートにおいてラズ語が絶滅危惧言語リストに載ったことを強調し、「皆、政府というとトルコ共和国政府しか思い浮かべないが、実はラズ語を禁止しようとしている政府はもう一つある。グルジア政府だ。グルジア政府はまるで1930年代のトルコ政府のように振舞っている。ラズ語はグルジア語の方言に過ぎず、別の言語ではないと言うのだ」と述べた。
■和解プロセスは我々にも好都合
ベキャルオール教授は和解路線をとるタイイプ・エルドアン首相に対して感謝の意を示し次のように語った。
「誰に対しても敵意や恨みは抱いていないが、それぞれの役目を果たしてほしい。ラズ語を忘れさせた政府は今こそ本当の役目を果たすときだ。黒海地方に、もしくはドゥズジェに設立される大学ではラズ語を教え、ラズ言語・文学教師を育てるのである。研究所では公式な学位を与えられない。だから大学がこれをするのだ。また、私達にはラズ語放送を行うテレビ局を開局する力もない。政府がこれを支援するべきだ。必要であれば、請願する用意もあるし、裁判も辞さない。どの言語も自由に使えるトルコになってほしい。トルコ社会が自由になっていくにつれてラズ語も自由になっていくのである。和解プロセスは私達にとっても好都合である。ラズ語の自由化において、和解プロセスはプラスの要素となった。」
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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:32130 )