宗務庁長官、宗教アンケートに弁明「これは人々の宗教観を調査するため」
2013年11月29日付 Radikal 紙


イスタンブル・グランド・ジェヴァヒル会議場において開催された第6回宗教出版物会議へ参加したメフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、報道陣からの「トルコ統計機構によるアンケート」、及び「デルスハーネ(予備校・私塾)」の議論に関する質問に答えた。

イスタンブル・グランド・ジェヴァヒル会議場で開催された第6回宗教出版物会議へ参加したメフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、報道陣からの質問に答えた。

ギョルメズ宗務庁長官は、宗務庁によりトルコ統計機構にその実施が依頼され、「どの宗教に属しているか」、「どの宗派に属しているか」、「アレヴィー派か、スンニ派か」、「酔わない程度でも飲酒することは罪か」、「あなたの考えでは、犬が入った家に天使は入るか」、「あなたが客としてでかけたとき、女性と男性は同席するか」といった問いから構成されているアンケートについて質問をうけ、この調査の理由が尋ねられた。

■「質問の目的は、宗教に関係して…」

メフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、アンケートに関して以下のように述べた。
「今日まで宗務庁は、憲法上に規定のある組織として、宗教的な問題について社会を啓蒙する義務のある組織としてやってきました。しかし、科学的なデータに基づいて、業務を実行してこられなかったことは、不足であったといえるでしょう。(それゆえ)世界的規模で宗教サービスを提供し、社会の宗教のある暮らしに奉仕している組織が、また宗教的な問題について社会を啓蒙する義務のある組織が、社会の中で、宗教生活上、どんな類の問題があるのか、どんな類の正しい、あるいは、間違った考えが広がっているのか、これらを知らないままで、説教やフトバや教育サービスを用意することは不可能です。
 皆さんがよくご存じのように、こうしてことは、全世界中で、科学的な調査(として行われていること)です。また、この科学的な調査は、決して人々を分類し、分断し、特定するために行われているものではありません。こうしたすべての科学的な研究は、科学的なデータを集め、その科学的なデータに応じて、自分たちの行政サービスを用意するために行われるのです。これほど自然なことはないと思います。。
 私たちは、単に社会にある宗教に関する正しい理解と知識のみを知ろうといういうのではありません。もし間違った理解や見方、解釈があれば、私たちはそれらにつても知る必要があります。それゆえ、これらの質問は、もっと馬鹿げた質問にだってなりうるのです。
しかし、これらの質問のひとつひとつがもつ目的は、社会に宗教に関して、正しい、あるいは、間違った見方があるのか、ないのか、これを調べることなのです。」


■「アンケートは完遂された」

当該のアンケートは終わっていないのでは、という主張について尋ねられたギョルメズ宗務庁長官は、
「終わりました。現在、研究者たちが作業しており、私たちへデータを渡すばかりとなっています。私たちも、この科学的なデータを使って、フトバや説教、そして教育プログラムを、これを活用して、改めて検討します」と述べた。

■「私たちはお互い顔を合わせて暮らすのだ」

メフメト・ギョルメズ宗務庁長官は、デルスハーネに関する議論を問われると以下のように語った。

「私が直接的にこの話題へ介入することは正しくないでしょう。私はただ宗務庁長官として、そして、この土地に暮らす兄弟の一人として、呼びかけることができるだけです。
 確かに、私たちが、私たちの次の世代や人間育成システムや教育カリキュラムについて議論することは極めて重要であり、自然なことです。しかし、この議論を行うときは、みなが、兄弟としての道徳や決りに則り、お互いを悲しませたり、非難したりすることなく、正しい言葉と態度を用い、こうした議論や演説を行うことることが強く求められます。
 なぜならば、神が私たちを兄弟だと宣言されておられるからです。私たちは、毎日、お互いに顔をあわせているのです。お互いに対し、後々、後悔するような全ての種類の言葉や態度をとらないようにすることを、人々に求めるだけです。」

 「今日までの議論においては、誤った態度をとられた、というお考えですか?」と尋ねられたギョルメズ宗務庁長官は、「それは、あなた方の判断にお任せする」と述べた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:白尾みさき・武田史佳 )
( 記事ID:32215 )