パレスチナ、ヨルダン、イスラエルによる水資源共有合意
2013年12月11日付 al-Hayat 紙

■パレスチナ・ヨルダン・イスラエル合意は紅海と死海を結ぶことを容易にする

【ガザ、ワシントン:本紙、ロイター、AFP、UPI】

世界銀行が発表したところによると、イスラエル、ヨルダン、パレスチナ自治政府は水資源共有のための合意を締結した。それは、アカバ湾の淡水化プラント建設と紅海と死海を結ぶパイプライン延長のための調査の実施を含んでいる。そして、その合意は、予測では紅海から死海に達するパイプライン計画の完了が近いことを示している。

淡水化プラントは紅海にあるヨルダンのアカバ港に建てられ、海水の淡水化を行い、その水を隣国と共有する。淡水化プロセスにより生じる塩分濃度の高い水は、180キロの長さのパイプを通って北の死海へ送られる。一昨日の夜になされた合意に基づき、イスラエルはガリラヤ湖からより多くの水をヨルダンへ送り、脱塩水をパレスチナ自治政府に売却することを計画している。パレスチナ人は長きに渡ってイスラエルによる水関連の新施設の建設規制に苦しんでおり、そのことが水不足の深刻化につながっていると彼らは言う。

3政府の大臣は合意締結のためにワシントンの世界銀行本部に集まった。そして、世界銀行のインガー・アンデルセン中東・北アフリカ地域担当副総裁は声明の中で、「世界銀行による長期間の協力が3政府にとっての次の一歩を容易にすることに貢献したこと、それにより入手可能な水の供給を促進し、淡水化プロセスを通じて新たな水の確保に貢献することを、嬉しく思います」と述べた。そして、世界銀行はプロジェクトのコストと誰が負担するのかについては言及しなかった。

世界銀行が1月に、(紅海と死海の)このような連結を確立することによる利点についての数年間の研究を受けて、水量が減ってきている死海への再供給に紅海を使用できると報告したことにより、この合意がなされた。そして世界銀行によれば、現段階での合意は限られており、厳しい水不足に苦しむ地域に新たな水資源を供給し、紅海と死海の水が混ざったときに起こることに関する研究の機会をもたらすことを目的としている。

三者によると、アカバの淡水化プラントと最初の水路の設置を初めとして、プロジェクト全体の国際入札手続きが開始される見込みだ。そして、イスラエルの大臣によると、2014年初めに入札が開始される見通しである。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:32258 )