「経験豊かな外交官だが国防の分野では素人」:革命防衛隊総司令官、外相を批判(下)
2013年12月11日付 Jam-e Jam 紙

 革命防衛隊総司令官は、「イランは敵による核攻撃を防ぐことはできるのか」との質問に答える中で、「核攻撃を防ぐことはできない。もちろん、彼らもそのような過ちを犯すことはないだろう。というのも、イランの安全・防衛を脅かすあらゆる軍事行動に対して、イランが自国ならびに世界の多くの地点から報復する能力には、極めて大きなものがあり、それが抑止力となっているからだ。核の脅威など、それに比べれば大したことはない」と述べた。

 ジャアファリー少将はまた、革命防衛隊のシリアにおけるプレゼンスについての質問に、「われわれはシリアを守るために必要かつ可能なことは、何でもする。なぜなら、シリアはイスラーム革命の最前線だからだ」と答えた。

 同氏はその上で、「以前発表したように、われわれは〔シリア軍に対して〕経験を伝え、教育を施すための特殊な部隊を、シリアに駐留させてある。彼らは顧問としての役割を果たしており、それは公然たる活動だ。実際、公的な国家がわれわれに〔養成部隊の派遣を〕要請してきたのだ」と指摘した。

 ジャアファリー氏はまた、革命防衛隊の経済的領域への進出に関する別の質問に答える中で、「革命防衛隊の経済における役割は、ほんのささいなものに過ぎない。それも、〔国土の〕開発・建設にかかわる領域が主だ」と語った。

 革命防衛隊総司令官はその上で、「もちろん、新政権はこのことについて少々疑問を抱いているが、どのようなプロジェクトであれ、それを遂行することができると思われる人や民間部門に、開発を委託すればよろしい、たとえわれわれがすでに契約を結んでいるものであっても、民間に委ねてもらって構わない、今後はわれわれと契約を結ばなくてもいいと、彼らには言ってある。しかし周知の通り、革命防衛隊こそ、最小のコストで最大のサービスを建設・開発の分野で提供することができるのである」と指摘した。

 同氏はまた、「交渉によってイランに対する抑圧諸国の脅威は減じるか」との質問には、「もしそのようなことを考える人がいるとしたら、その人は楽観的に過ぎる。実にナイーブ(世間知らず)な考えだ」と答えた。

 同氏はその上で、「イスラーム革命のスローガンと原則は、抑圧体制との対決にある。彼らもまた、イスラーム革命を自身の敵と考えており、アメリカの本質が変わらない限り、これが解決されることはない」と強調した。

 革命防衛隊総司令官はまた、5+1との交渉について言及し、「核問題は口実に過ぎない。われわれが第一回協議で与えたものは最大限のものだったが、得たものは最小限のものだった。もちろん、われわれにとって重要なのは今後である。これまでのところ、国にとって越えてはならない一線(レッドライン)が踏み越えられたわけではない」とした。

 ジャアファリー氏はさらに、「この交渉には、二つの結論しかない。制裁が緩和されるか、あるいはレッドラインを踏み越えさせるべく、イランにこれまで以上の圧力が加えられて、われわれが第一回協議の時に戻るか、のいずれかである。第三の道は存在しない」と続けた。

 同氏はその上で、「脅威が取り除かれたわけではなく、今も存在する。われわれと敵との間の諸問題は、そのままである」と強調した。

 同氏はまた、発言の別の箇所で、「〔国の〕一部の機関には、時間の経過とともに、自らの存在意義や義務について忘れてしまったものもある。もしこのようなことがバスィージや革命防衛隊に起きたなら、それは大変な損失を〔国に〕与えるものとなろう」と指摘、さらに「イスラーム革命とその成果を守り、未来に向けて歩むことこそ、革命防衛隊とバスィージの共通の関心事である」と付け加えた。

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本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32277 )