イラン、サルの「ファルガーム」を乗せたロケットを宇宙空間に発射
2013年12月15日付 Jam-e Jam 紙


 イラン・イスラーム共和国の宇宙開発の専門家らは宇宙研究開発を目的として、二匹目となるサルを乗せた探査機「パジューヘシュ」(研究)を宇宙空間に発射し、帰還させることに成功した。

 イラン宇宙機構広報部の発表によると、探査機「パジューヘシュ」は昨日早朝、二匹目となる宇宙飛行ザル「ファルガーム」を乗せて、「下軌道」〔※「低軌道」よりも下の軌道を指す新語だと思われるが、詳細は不明〕に至るという任務を完璧に果たした。これにより、イラン・イスラーム共和国は宇宙空間への有人飛行へと、一歩前進した。

 探査機「パジューヘシュ」に乗ったサルはアカゲザルで、高度120キロまで行って「下軌道」を通過した後、約15分間で地上に帰還、乗せていた生物も無事だった。

〔‥‥〕

 この発表によると、探査機「パジューヘシュ」の新たな特徴としては、液体燃料を使った発射ロケットが用いられているということが挙げられる。これにより、〔‥‥〕これまでの発射ロケットと比較して、中の生物に加えられる振動が抑えられ、生物を乗せるという任務の点で高い能力を有している。地上に戻る際の生物へのダメージを抑えるために、着陸ダメージ吸収技術が用いられていることや、着地したカプセルを探し救助する時間が最小限に抑えられていること、飛行の最終段階での救助パラシュートの応答性が改善されていることなども、探査ロケット「パジューヘシュ」のもう一つの特徴となっている。

 1391年バフマン月〔2013年2月〕、イランの科学者たちは探査機「ピーシュガーム」(先駆者)によって、サルを初めて宇宙空間に送り込み、無事生還させることに成功した。今回再び成功し、新たな成果を得たことで、生命-宇宙技術におけるイラン・イスラーム共和国の地位はこれまで以上に確固たるものとなった。

 イラン・イスラーム共和国は1387年〔2008年〕、100%イラン製の衛星「オミード」(希望)を全く独自に打ち上げ、世界のスペース・クラブの仲間入りを果たした。

 大統領はメッセージを発出し、その中で二匹目となるサル「ファルガーム」を宇宙空間に送り込み、無事帰還させることに成功したイランの宇宙科学者たちに祝辞を述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32339 )