ケルマーン革命裁判所長は、イギリスの諜報機関MI6に関係していたスパイ1名が情報省によって逮捕されたことを明らかにした。
イラン国営通信の報道によると、ダードホダー・サーラーリー氏は「このスパイは数ヵ月間にわたる複雑な情報活動の末、〔情報省の〕罠にかかった」と述べた。
同氏はさらに、次のように述べた。
この容疑者は11回にわたって、国内外で直接、イギリス諜報機関の高官らと面会し、その都度、同諜報機関が必要とする情報を渡していた。また、この人物はイギリス諜報機関から、イラン・イスラーム共和国の国益を害するための一連の手法を教わっていた。
同氏は、逮捕されたスパイが〔イギリスの〕諜報機関の高官4名と通じていたことを明らかにし、「これらの高官の指導と教育によって、このスパイは彼らの欲しがっていた情報を収集し、スパイ元の国に送っていた」と付け加えた。
サーラーリー氏はまた、「現在このスパイの裁判が行われているところであり、容疑者はすでに自らの罪を告白している」と述べた。
ケルマーン革命裁判所長はまた、タスニーム通信とのインタビューの中で「ケルマーンで逮捕されたイギリス諜報機関のスパイが、イランにある英大使館とつながっていたことは、すでに確証済みだ」と述べた。
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同氏は、このスパイは在イラン英大使館の閉鎖後、別のルートを通じて情報の提供を行っていたとした上で、「このスパイは約50歳の男性で、彼はあらゆる分野でのスパイ活動を、イギリス諜報機関のために行っていた。彼には政府内に、公的地位はなかった」と述べた。
サーラーリー氏は逮捕された人物は大卒で、英語に通じていたと指摘したうえでで、「彼は情報を与える代わりに、さまざまな特権を〔イギリスから〕得ていた」と付け加えた。
ケルマーン革命裁判所長は英大使館の閉鎖後、イギリスの諜報機関に属していた人物や高官らは、ビジネスマンや観光客の姿で、このスパイと直接接触していたとした上で、「この人物も貿易関連の仕事をしていた」と指摘した。
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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32342 )