ネズミの襲来を受けるホラーサーン・ラザヴィー州の村
2014年01月23日付 Jam-e Jam 紙

 〔ホラーサーン・ラザヴィー州ニーシャーブール近郊のフィールーゼ県ナジャフアーバード村が、「砂漠ネズミ」の襲来を受けている。

 イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、ナジャフアーバード村のホセイン・レザーイー村長はこの件について、「数千匹ものアレチネズミという名の砂漠ネズミがこの村を襲い、村民の生活を麻痺させている」と述べた。

 村長はさらに、「アレチネズミたちは夜間、家々を襲い、食料品やカーペット、衣服、備蓄食料、地下の水道管、果ては家の壁までも破壊している」と付け加えた。

 これらのネズミは、日中は地下で騒音を出しながら破壊活動に精を出し、空が暗くなり始めると村を襲うという。

 村長は、「農業ジハード省は多少のネズミ退治のための毒薬やエサを村人に提供してくれたが、ネズミたちの駆除には効果がなかった」と訴えた。

 フィールーゼ県のモハンマド・レザー・ハージーザーデ知事はこのことについて、次のように述べている。

緊急対策が農業ジハード省によって始められた。もしこれで効果がなければ、次の対策、例えば村から家畜用のスペースを移す、家畜の飼料を保管するための、基準に見合った倉庫を建設する、といったことが優先的に行われることになる。もしこれでも効果がなかったら、村そのものの移転も考えねばならなくなるかもしれない。

 フィールーゼ県獣医課の課長も、「このネズミを実験して分かったのは、彼らは歯が永久に成長し続けるために、ものを噛むことに大変な関心を持っており、常に歯を使い続けざるをえないということである。まさにそのため、彼らの破壊力も極めて高いのである」と指摘している。

 エブラーヒーム・ターヘリー博士はその上で、「悪賢く、知能の極めて高いこの動物の本来の生息地は砂漠である。しかし洪水や渇水によって、人の住む村を襲うことがある。このネズミとの戦いは極めて困難であり、問題解決の最善の方法として、村の移転を勧める」と付け加えた。

 また、フィールーゼ県保健・治療局のラヒームニヤー局長は、「これまでアレチネズミの大規模な活動の影響で、住民に病気が発症したとか、ネズミと人間共通の症状が見つかったといった報告は、今のところ受けていない」と述べた。

 村を襲うアレチネズミは、中規模の体に長めの手足をもつネズミで、耳は比較的大きく、端が丸い。尾は頭の長さよりも長く、体は毛で覆われている。

 アレチネズミの巣は地上から1メートルの深さのところにあり、複数の出口をもつ。通常は、入り口は土でふさがれている。

ネコも怖がるネズミ

 一部のネズミは極めて危険で、ネコさえも怖がるほどだ。イランにおけるこのネズミの生息地は、ホラーサーン・ラザヴィー州の北東部から南部の海岸地帯、フーゼスターン州、エスファハーン州、ファールス州、ケルマーン州に延びていると報告されており、シリアやトルコ、サウジアラビアからインド亜大陸にまで、世界的に分散している。

 一部の地域では、この動物の生息数が急激に上昇しており、農産物に深刻な被害をもたらしているともされている。

 寒村であるナジャフアーバードはニーシャーブール県の西にあるフィールーゼ県〔の中心〕から12キロのところに位置しており、176世帯が住んでいる。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32741 )