シリア内戦と制度の腐敗によりヨルダンとレバノンで失業率悪化
2014年01月30日付 al-Hayat 紙
レバノンのシリア難民のための予防接種キャンペーンにて(AP)
■シリア内戦と制度の腐敗がヨルダンとレバノンで失業率を悪化させている
【ベイルート:ハイサム・タブシュ】
シリア内戦は、さまざまな面において経済状況に暗い影を落としている。それはシリア国内においてのみでなく、過去三年間、戦闘の余波が及んできた隣国においても同様である。シリア隣国の経済は概して脆弱(ぜいじゃく)な状態にあり、シリア内戦はレバノン・ヨルダンという二つの隣国の経済において国内生産の成長の低下に拍車をかけ、失業危機を悪化させた。またシリアからの大量の難民流入は、これら二国の労働市場において難民労働者が違法な競争に加わることを意味している。
だが、現在起こりつつあることは、マイナスの数字と悪影響に留まらない。特に、政治的解決の展望が不在の中で、失業率はレバノンにおいて20%、ヨルダンにおいて27%、シリアにおいては50%に達している。
この問題について、経済専門家のガーズィー・ワズニー氏は本紙に対し、レバノン経済は雇用機会を生み出さず、毎年2万3,000〜4,000人の大卒者たちが、5,000程度しか雇用機会のない労働市場に送り出されていることを指摘した。さらに「大卒者の若者の50%は、より良い未来を確保するために移住を選ぶ」と述べた。レバノンにおける失業に関する公的な数字や統計は存在していないが、ワズニー氏は失業率を約20%と推測し、若年層に関してはこの数字は26%に上昇すると見ている。
(後略)
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:中山実佐子 )
( 記事ID:32755 )