暗殺されたチュニジア反体制派シュクリー・バルイードの一周年記念デモ(AFP)
■チュニジア・アルジェリアの治安協力と(両国の)倦怠期に終止符を打つパートナーシップ合意
【チュニス:ムハンマド・ヤースィーン・ジラースィー】
昨日、チュニジアのマフディー・ジュムア首相とアルジェリアのアブドゥルマーリク・セラール首相の指導の下、チュニジア・アルジェリア合同委員会が開かれた。また昨日は「サーキヤ・スィーディー・ユースフ」事件56周年記念日であった。「サーキヤ・スィーディー・ユースフ」事件とは、植民地からの解放戦争における、チュニジアとアルジェリアとの協力の一場面となった事件である。
チュニジアの首相は「アルジェリアとの諸般のパートナーシップ合意調印は「サーキヤ・スィーディー・ユースフ」事件と比較できる」と述べるとともに、「アルジェリアがアブドゥルアズィーズ・ブーテフリカ大統領の指導の下、経済的・社会的成長を遂げたこと」を賞賛した。
一方、セラール首相は、「チュニジア・アルジェリア合同委員会は、両国間の協力に置いて勇気ある諸措置をとることを可能にした」と強調し、「来月3月上旬に、二国間の優遇貿易協定の実施を開始する」との見通しを表明した。
両国の合同委員会は、様々な分野で複数の合意に調印した。これは、両国の関係で、2年前にチュニジアでイスラーム主義者が政権に就いて以来起きていた倦怠期を終わらせるものであった。
両国代表団は、両国を脅かしているテロ対策のための治安協力に加え、両国国境地帯での密輸問題、中央銀行間での財政協力、(両国の協力の)障害となっている金融問題の正常化に関して諸合意に調印した。
さらに、国境の諸都市へのガス供給に関して合意がなされた。なお、アルジェリアは世界有数のガス生産国でもある。
同様に、両国の諸都市を結ぶ航空便の開設、チュニスとアルジェリア東部のアンナバを結ぶ鉄道線の再活性化が合意された。これらは、両国共同の観光活性化のためである。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:坂田優菜 )
( 記事ID:32892 )