アレヴィー派宗教指導者ら、巡礼の旅へ―政府お膳立て
2014年02月10日付 Radikal 紙


文化(観光)省の手配によるイラクとサウジアラビアにある聖地を訪問するアレヴィー派とベクタシュ教団の指導者たちの旅が、イスタンブルから始まった。

文化観光省とトルコ旅行業協会(TÜRSAB)の協力で、アレヴィー派のデデ[指導者]らが10日、(イラクの)ナジャフ、カルバラ及び[メッカ・メディナへの]ウムラ(小巡礼、巡礼月以外の巡礼)の旅に出た。

120人の団体は10時30分ころにサビハ・ギョクチェン空港へやってきた。ここでTÜRSABが設置した窓口で書類とパスポートを受け取った人たちは、 パスポートと荷物の諸手続きをおこなった。団体のメンバーの興奮が高まる中、TÜRSABのバシャラン・ウルソイ会長が記者会見をおこなった。

■2月22日帰国予定

ウルソイ会長は、「この国の団結・連帯・共存が必要な今日において、あなた方全員がこの旅に参加されたことを聞いて嬉しく思います。できれば、5月に再び同様のツアーを行うことを考えています」と語った。

アレヴィー・イスラム宗教サービスのジェラル・オゼル代表も、「私たちは同じ屋根の下で暮らす全ての人びとが夢想しつつも、訪ねることがかなわなかったあの聖地へ(向かい)、できれば、この旅の企画が継続し将来行けなかった者も聖地へ赴き、ひれ伏せられるようになることを願います」と述べた。

旅程によれば、同ツアー客はまずイラクのカルバラ市で、ジェラル・アッバース、イマーム・フセイン、フルの殉教者の廟を訪ねる。その後、ナジャフ市へ向かった団体は、ナジャフからメディナへ移動し、そこから2月18日メッカに到着する予定だ。ウムラのためカーバ神殿へ向かうアレヴィー派のデデらは、 13日間の旅を終えて2月22日に帰国する予定だ。

■オメル・チェリキ文化観光大臣:アイデンティティは圧力の下で抑え込まれていた

オメル・チェリキ文化観光大臣は、アレヴィー派のデデがウムラの旅を開始したことに関連し、「今回の件を鑑みて、少しずつ他の(宗教的)団体、他の構成員、他の連合、アレヴィー派の一部を代表する他のグループも加えた形で、今後、より多元的でより多数の一団を設け、このような、アレヴィー派のアイデンティティのため、クルド人のアイデンティティのため、他のアイデンティティのため、民主主義的な観点から必要である支援を、文化観光省が与え続けます」と述べた。

チェリキ文化観光大臣は、「長い間、旧いトルコの悪い伝統のため、トルコの一部である歴史的記憶の自然な一部であり、社会的な遺産の一部であるアイデンティティは、圧力によって抑え込まれてきた。民主化プロセスと(それに関連する)この10年で起きた進展は、すべてのアイデンティティの解放につながった」語った。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:32909 )