テヘラン金曜礼拝導師「アメリカはいまだイランを脅迫している」(上)
2014年02月08日付 Jam-e Jam 紙

 テヘラン金曜礼拝で説教を行ったアーヤトッラー・モヴァッヘディー=ケルマーニーは、アメリカはいまだ〔イランに対する〕脅迫と制裁を口にしていると指摘した上で、「アメリカの政府関係者たちはイランについて支離滅裂で根拠のない話をすることで、自らの厚顔無恥ぶりをさらけ出している。イランには『アメリカに死を』を叫ぶ権利・理がある」と述べた。同師はさらに、「彼らはイラン国民ことをいまだよく理解していない。イラン国民はバフマン月22日〔※2月11日革命記念日〕のデモ行進で、『アメリカに死を』を叫ぶことで、こうした支離滅裂で根拠のない誹謗に応えるだろう」と強調した。

 イラン学生通信の報道によると、アーヤトッラー・モヴァッヘディー=ケルマーニーはテヘランのモサッラー(広大な礼拝所)に礼拝に集まった人々を前に、最近の米政府関係者の発言に言及して、次のように述べた。

ケリー氏やシャーマン女史は、非常な無礼を働いた。彼らは汚い言葉を用いた。こうした汚い言葉は、彼らにお似合いだ。シャーマン女史は次のように言った、「イランは私たちのお金で、貧困層をケアしている〔※〕」と。しかしながらこのお金は、イランのものだったのだ。それを彼らが凍結したのである。先の交渉のお陰で、今やっと、その一部がわれわれの元に返されたにすぎない。実際には、彼らは盗みを働いたのである。

※訳注:ロウハーニー政権が導入した貧困層向けの食料配給政策「商品バスケット」のことを指す。

 同師はさらに、

彼らは別の箇所で、反乱者たち〔※2009年大統領選後の抗議運動にかかわった人たちを指す。ここでは特に、ミール・ホセイン・ムーサヴィー氏やキャッルービー師らを指す〕は釈放されるべきだとか、イランはテロリストから手を引け、などと言っている。彼らにとってテロリストとは、自らの命、財産、宗教を敵から守っている〔レバノンの〕ヒズブッラーのことである。私が彼らに勧めたいのは、理性を働かせて話しなさい、ということだ。

 と言明した。

〔‥‥〕

 同師はまた、次のように述べた。

彼らは、制裁解除は一時的だ、元の状態に戻すことは可能だ、イラン経済を繁栄させるようなことはしない、などと言っている。これらはすべて、根拠のない、支離滅裂な話だ。人民はイラン外務省に対し、この厚顔ぶりに対して断固とした姿勢を示すよう期待している。彼らは我が国の外務大臣ザリーフ博士の高貴な出で立ち、穏やかな気質を悪用している。だからこそ、外務省はこうした高慢ちきな連中に対して、イランはこうした脅迫など笑い飛ばしているということを、毅然たる姿勢で示す必要があるのである。

 テヘラン臨時金曜礼拝導師は、交渉が行われている最中は交渉に相応しい言葉遣いが守られねばならないと指摘した上で、

私がアメリカ人に対して言いたいのは、あなた方は今交渉中だ、たとえあなた方が礼儀作法のなっていない人間だとしても、最低限交渉に相応しい言葉遣いだけは守りなさい、ということだ。こんな連中との交渉にかかずらわなければならないことについて、私はザリーフ氏にお悔やみを申し上げる。しかし、ゼイナブ閣下〔※第三イマーム・ホセインの妹で、カルバラーの悲劇の語り部。よき妹の象徴〕がヤズィード〔※軍を派遣してイマーム・ホセインらを虐殺した、ウマイヤ朝のカリフ。悪の象徴〕と交渉した際、この男に「私は致し方なく、お前と話をしているのです。お前など私にとって重要ではないのです」と話されたことを、忘れてはならない。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:32947 )