テヘラン金曜礼拝導師「アメリカはいまだイランを脅迫している」(下)
2014年02月08日付 Jam-e Jam 紙

 同師は敵との戦争でイラン人が8年間にわたって見せた勇敢さに触れ、「イランは8年間戦い、誇り高い存在となって敵を屈した。イランとの戦争は、すなわちイスラームとの戦争であり、イスラームとの戦争は、すなわちイランとの戦争であった。この間、あなた方〔=アメリカ〕は後悔以外、何を手に入れたというのか〔‥‥〕」と述べた。

バフマン月22日、ワシントンの敵意に対しイラン人民が回答

 こうした発言が飛び出した背景には、新たなラウンドの核協議が始まるのを目の前にして、ジョン・ケリー米国務長官がイランとの間で交わされた合意は信頼に基づくものではないと発言し、また米財務省がイランとの関係を理由にヨーロッパや中東の企業数社を制裁したことがある。その一方で、イランに対する圧力強化に反対する声がワシントンの政治関係者らの間で日増しに強くなっている。

 「ジュネーブ共同行動計画」のスタートとは関連性のない、こうした一考に価する〔アメリカ側の〕発言・行動に対し、我が国の当局者もイラン国民の信頼獲得にとって、こうした米政府関係者の発言は後退でしかないとの見方を示し、バフマン月22日の行進で、イラン国民はこうした発言に回答することになろうと強調している。

〔‥‥〕

 イラン外務省報道官は米国務長官が〔イランに敵対的な〕発言を繰り返していることへの反応として、「アメリカ当局は過去数十年にわたる自らの敵対的態度とは逆に、イラン国民の信頼獲得に努力すべきであるにもかかわらず、見たところいまだに、イラン・イスラーム共和国に対して妄想に満ちた非現実的視線を固持しているように思われる」と述べた。

 アフハム外務報道官はさらに、「協議の新ラウンドが始まるまであと数日というときに出たこのような発言は、イランと5+1の間に生まれた前向きな雰囲気に水を差すものだ」と付け加えた。

 イラン外務省報道官は、イラン・イスラーム共和国が自らの当然の権利と原則的立場を守り通し、後退を受け入れてこなかったことについて触れ、アメリカ側に対し、核をめぐるイランのスタンスを変えるためには、同国に圧力を加える〔ことが有効だ〕という妄想はやめ、すでに試験済みの方法〔=イランへの圧力強化〕を繰り返さないよう勧告した。

 イラン外務省報道官はまた、テヘランを訪れる予定の〔海外の〕政治・経済使節団の数々について触れ、「アメリカ当局は偏見を捨て、一方的な見方をやめて、〔新たな〕国際環境・情勢が形成されていることに真摯に目を向けることで、21世紀の現実に接近するべきだ。イラン国民に対する敵対的目論見から手を引くべきだ」と述べた。

 同報道官はイランの個人・企業ならびにイランと取引のある企業に対してアメリカが最近になって発動した制裁について、「アメリカ政府の措置は、次回協議を前にして同国が善意をもっていないことを示すもう一つの例であり、アメリカが協議に否定的な雰囲気を新たに強いようとしていることを如実に示している。こうした措置は失敗に終わるだけでなく、イラン側からの対抗措置をももたらすだろう」と述べた。

〔‥‥〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:32948 )