オジャラン逮捕15周年、東部諸都市で混乱
2014年02月15日付 Milliyet 紙


アブドゥッラー・オジャランがケニアで逮捕されトルコに移送されてから15年目となるのをうけて、ディヤルバクルとバトマンのいくつかの店舗がシャッターを開けなかった。シュルナク、ヴァン、マルディンでは事件が起こった。

シュルナク県ジズレ郡では平和民主党(BDP)議員らが行進しようとし、警察の警告を無視して散らばったため事件が起こった。

イムラル島で終身刑に服しているアブドゥッラー・オジャランがケニアで逮捕されトルコに移送されてから2月15日で15年目となることから、バトマンおよびシュルナクの中心部とシュルナク県のスィロピ、ジズレ、ベイチュッシェバプ各郡で、店のシャッターが開けられなかった。シュルナクとベイチュッシェバプではパン屋と当番薬局を除く小売店舗が全て店を開けず、BDP議員らが県及び郡の役所に黒い布を掛けてオジャランのトルコ移送を批難した。バトマンでは、シャッターを半分おろす小売店や、店舗の掃除を選ぶ小売店が見られた。

■ジズレで事件

オジャランがトルコに移送されてから15年目となることから、シャッターが下ろされたシュルナク県ジズレ郡ヌル地区のBDP郡支部前に集まった党員らは、ジュディ地区のカサプハーネ通りで新たに開かれた選挙事務所に集団で向かおうと行進を行った。オジャランの写真を手に持ち、PKKとオジャランを支持するスローガンを掲げた一団が解散しなかったため、警察はまず装甲車からアナウンスを行った。デモ隊が解散せず行進を続けたため、警察は催涙ガス弾で妨害した。デモ隊の中には若者もおり、装甲車に投石をして対抗した。デモ隊は郡の多くの場所に散らばり、通りや治安対策にあたっていた装甲車に火炎瓶を投げた。緊張が増したジズレでは警察の装甲車が全ての通りを確保した。デモ隊は、横道から警察の装甲車に石を投げ、道路にバリケードを築いて封鎖を試みた。郡の中心部では事件が続いた。

■軍に火炎瓶攻撃

デモ隊は、シュルナク県ジズレ郡のヌル地区にある第29機甲化歩兵大隊の哨舎に対し、火炎瓶を投げて襲撃した。事件現場に来た警察は襲撃者らに威嚇射撃を行って解散させた。デモ隊は距離を取って警察に火炎瓶と石を投げ、一方警察も催涙ガス弾と高圧放水で妨害した。

■火炎瓶が手元で爆発

アブドゥッラー・オジャランがケニアで逮捕されトルコに移送されてから15周年となることを理由に多くの町でシャッターが下ろされ、行進が行われた。デモ隊が暴力に訴えたため、事件は悪化した。スィロピの郡知事府に火炎瓶を投げようとしたデモ隊のうちの1人が瓶を手元で爆発させ、炎に包まれた。

■ドウバヤズィトで小売店の抗議

アール県ドウバヤズィト郡で、テロ組織PKKの首領アブドゥッラー・オジャランの逮捕から15年になることを理由に、小売業者が店舗を開けなかった。

PKKの首領アブドゥッラー・オジャランがケニアで逮捕されトルコに移送されてから15年目の日に、BDPのドウバヤズィト郡支部は大きな黒布を掛け、小売店も店舗を開けなかった。店舗が閉まっているため郡内は静寂に包まれた。BDP郡組織は、記者会見のためアールに向かった。警察は、郡に広範な治安対策をしいた。

■ハッキャーリでも店を開けず

ケニアの首都ナイロビで逮捕されたアブドゥッラー・オジャランのトルコ移送15周年目の日を理由に、ヴァンの一部と、ハッキャーリ県の中心部、ユクセコヴァ、シェムディンリ、チュクルジャ各郡でシャッターを下ろす運動が行われた。ハッキャーリのタクシーも窓口を閉ざす運動に参加した。

オジャランの逮捕とトルコ移送に抗議するために、ハッキャーリ県中心部に加えユクセコヴァ、シェムディンリ、チュクルジャ各郡とヴァン県のバシュカレ郡で、小売店は今日(15日)シャッターを開けなかった。ヴァンでは特に裏通りの小売店の大部分が抗議活動に参加した。当番薬局とパン屋を除く全ての店舗が閉鎖したハッキャーリの街の中心部では、商業タクシーも窓口を閉ざした。警察はハッキャーリと各郡で常にパトロールを行った。

■ヴァンで事件

大部分の店舗のシャッターが下ろされたヴァンでは、BDPの主導するグループが正午ごろジュムフリイェト通りソイダン交差点のBDP選挙事務所前に集まった。ヴァンのアイセル・トゥールク無所属議員、BDPのオズダル・ウチェル議員、ナズミ・ギュル議員、ベキル・カヤ・ヴァン市長らを含む群衆は、選挙事務所前からアブドゥッラー・オジャランとPKKを支持するスローガンを掲げて約5km離れたセブゼ・ハリ交差点まで行進した。

セブゼ・ハリ交差点に集まった人々に、ヴァンのオズデル・ウチェルBDP議員が演説を行った。ウチェル議員は演説の大部分をクルド語で行い、オジャランの逮捕を「2月15日の陰謀」と呼び、自分たちはこれを批難しオジャランの自由を望んでいると述べた。ウチェル議員の行った演説の後、群衆は再びジュムフリイェト通りに向かって行進しようとした。

群衆は、オルドゥ通りで暴動鎮圧車TOMAによって行く手を阻まれた。これに対しデモ隊の一部の人々は警察がいるあたりに石や火炎瓶、花火、騒音爆弾を投げた。警察は、催涙ガス弾や高圧放水を使ってデモ隊を解散させようとした。事件は発生から間を置かず広がった。事件の際BDP所属の一部の政治家らが投石を妨げようとする一方、一部の人々がTOMA車両の前の手すりに登って放水をやめさせようとしたことが注目を集めた。各地の大通りや通りで事件が続く一方、警察は町の中心部で広範な治安対策を敷いた。

■シュルナクでも事件発生

シュルナクのオメル・カバク広場に集まったBDP党員らはアブドゥッラー・オジャランのポスターを持ち、顔をマスクで覆った子供を含む一団が大通りでタイヤに火をつけた。BDPのバキ・カタル知事は、広場に集まった群衆に演説を行い、「オジャランはもはやクルドの人々だけのリーダーではなく、中東すべてのリーダーである。クルド人にとって暗闇の日であった2月15日の陰謀を批難する」と述べた。

ジュムフリイェト広場のデモ隊は、座り込み運動を行ったあと散開した。散開後、ジュムフリイェト通りに集まった一団が警察を石で襲撃すると、治安部隊も催涙弾で妨害した。デモ隊は裏通りに逃げて散開し、警察は市内に厳重な警戒を敷いた。

■デリクでは通りが無人に

マルディン県デリク郡では、アブドゥッラー・オジャランがケニアからトルコに移送されてから15周年となることを理由に店舗のシャッターが開けられなかった一方で、市民も通りに出ないという状況が見られた。パン屋と当番薬局を除く全ての店舗が閉鎖したデリクでは通りは無人になった一方、治安部隊は発生するとみられる事件に対し要所要所で対策に当たった。

■バトマン、ヌサイビン、スィイルトで事件発生

バトマンでは、BDP所属のアイラ・アカト議員も参加する一団が市役所の前からサナト通りを行進した。行進に対し警察は催涙弾と放水で妨害した。デモ隊も警察に石で攻撃したため、事件となった。アカト議員は、警察が発砲したガスが路上で母親に抱かれていた1歳半の子供に影響を与え、病院に搬送されたと述べた。アカト議員は事件後、過剰な武力が行使されたと述べ、警察署長と議論して「あなた方の行ったことは正しいことではない。我々よりよく結果をご存知だろう。あなた方は人々に故意に妨害を加えた。行動を起こした。これらの行われたことの目撃者はいないだろう。行進せず山に行って組織に加われというのか?近々また別の行動が起こる可能性もある。残念ながら行き詰まりから醸成されるものもある」と述べた。

■ディヤルバクルに搬送

バトマンのバーラル地区で起こった事件で左目に催涙弾を受けたという18歳のオメル・エリクメンさんは、病院に搬送された。エリクメンさんは地域の国立病院で応急処置を受け、その後ディヤルバクルに搬送された。

マルディンのヌサイビン郡ではマルディン選出のギュルセル・ユルドゥルムBDP議員も参加して行進が行われた。ユルドゥルム議員は、アブドゥッラー・オジャランの釈放が必要だと主張した。ユルドゥルム議員は、「我々の第一の使命は、国際的な陰謀を挫くことである。この陰謀を挫くことは、自立した民主的な政治をもって完成される」と述べた。

演説の後、顔を隠したデモ隊の一団が大通りにバリケードを築いて警察に対し石や火炎瓶で攻撃した。警察は、デモ隊に対し催涙弾や放水で妨害した。裏通りに散らばったデモ隊と警察の間でもしばし事件が続いた。

■スィイルトで6人が逮捕

スィイルトでは、BDP党員らがネヴルーズの広場で行った運動の後、集まったデモ隊は火をつけて道を封鎖した。デモ隊は妨害する警察に石を投げて攻撃した。この事件によって、警察はデモ隊の6人を逮捕した。

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:32978 )