エジプト外相、ロシアとの戦略的協力を語る
2014年02月19日付 Al-Ahram 紙


■エジプト・ロシアの政治・経済・軍事分野における戦略的協力
■ナビール・ファフミー外相、本紙に語る

【ムハンマド・アブドゥルハーディー・アラーム(本紙)】

たとえ障害がいかなるものであろうとも、われわれは自分たちがエジプト人であることに誇りをもち、やればできるという全幅の信念をもって臨むべきである。エジプト外交の指揮者のナビール・イスマーイール・ファフミー外相との会見において、様々な重要テーマが取り上げられた中でもっとも強調されたのはこのことだった。エジプトは国家安全保障上東西全方位門戸開放政策を迫られるという微妙な歴史段階を迎えており、アブドゥルファッターフ・スィースィー将軍が国際政治におけるエジプトの重要な位置の取り戻しおよびエジプト・ロシア関係の復活に取り組んでいるときにナビール外相が参画していることは、運命的なものを感じさせる。ナビール外相の父は老練な政治家だったイスマーイール・ファフミー氏である。同氏はエジプト外相として、エジプトが1973年10月戦争で不滅の勝利を納めた際にエジプト外交路線を修正するため外交の舵を西側に切り、地上や水面下における熱戦・冷戦と緊張が続いてきた末にエジプト・アメリカ関係の構築が始まるとそのプロセスを進めることに尽力した。そのような人物の子息が今エジプト外相の地位にあるのは、運命自体がそれを望んだからであろう。

しかしよく知られているように、イスマーイール・ファフミー氏は、故アンワル・サーダート大統領のエルサレム訪問に抗議して外相職を辞任し、その公的任務に終止符を打ったのだった。エジプトは10月戦争における勝利とそれがもたらしたさまざまの成果を手にしながら、「ゲームの主導権の99%はアメリカが握っている」との(サーダートの)言葉に惑わされて投げ捨ててしまい、さらにサーダートのエルサレム訪問によって、エジプトは最善のものを捨ててもっとも邪悪なものを掴まされる羽目に陥ったのである。だから、帰国したばかりのナビール・イスマーイール・ファフミー外相の今回の外国旅行は、エジプトの(アメリカに偏った)路線を再度修正し、国内的安定を映し出すような国家への改造というエジプトの新しい段階に取り組むことを念頭に置いた旅だったのである。エジプト国家の新しい段階は、エジプトの自主独立と、アラブ世界および国際政治におけるエジプトの正真正銘の重要性を取り戻すことが目標とされている。

以下は、ナビール外相との会見における質問と回答である。

(質問)「アブドゥルファッターフ・スィースィー氏とあなたの今回のロシア訪問は、現時点でのエジプト外交政策基本計画にとっていかなる重要性をもっているのか?」

「第1に、われわれのロシア訪問は、課題を検討して対外政策基本計画を総合的に練り上げていくことを目標に掲げていた。我が政府は昨年7月国民に向けてはっきり宣言したように、友人(友好国)を多く増やし、選択の幅を拡大し、アジア・アフリカからヨーロッパにいたるまで全世界との対話を進めていくことを、エジプト外交政策の将来的ヴィジョンを描くための基礎作業と位置づけているのだ」。

「第2に、われわれが対外政策を検討しそれを実施に移すとき、そこには、われわれエジプト人の自尊心とともに、外交活動の展開に不可欠な国内的安定がエジプトに備わっていることが反映されているのだ。」

「第3に、世界の諸大国がエジプトの要人たちの会見を求めていることから分かるように、エジプトに対する国際的関心は正真正銘であり、友人・敵の如何にかかわらず誰もエジプトの重要性を無視できないことは明らかである。そして障害がどれほど大きかろうと、エジプト人としての誇りを忘れてはならないことを、われわれもまた確信せざるを得ないのである」。

「以上の諸点からして、エジプトが対ロシア活動に取り組むことは理に適っている。さらに付け加えれば、以前外国のエジプト援助計画実施が一部凍結された際にわれわれは、エジプトは自国の安全保障にかかわる国民の食糧確保のためにみずからの信ずるところに従って独自に継続的に行動していくと述べた。そのときのわれわれの発言を重視して欲しい。」

(質問)「国内は騒乱と不安に覆われた日々が続いているが、今後に向けての指針(羅針盤)とすべきはエジプト国民の利益をはかるということだ。そうしたとき、ロシアとの関係改善が急速に進展しているようなのだが?」

「もちろん(目ざされるべきは)国民の利益であるが、それは誰かを犠牲にするようなものであってはならない。一方われわれには、エジプトの国家安全保障やそれと直結する食料、合法的自衛手段、水、エネルギー等々をめぐって遅々たる消耗な事態に浸っている余裕などはない。これらの問題の取扱いをめぐって議論の余地はない。つまり、われわれは誰かと敵対したり一緒に戦争に加わったりするのではなく、これらの諸問題を多方面から検討しながら、政治的、経済的、安全の立場から対処していくべきなのだ。もっとはっきり言えば、エジプトはみずからの信念に従って自国の選択の道を多様化し、最良のチャンスを生かすように努めればよいということである。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:33012 )