ハッダードアーデル「批判者たちに急進派のレッテルを貼るな」:大統領を牽制(上)
2014年02月24日付 Jam-e Jam 紙
国会内の会派「
原理派」の会頭を務める
ハッダードアーデル氏は、ロウハーニー大統領が「穏健」を中心としたスローガンを掲げていることに触れ、同大統領に向けて、
あなたは「穏健」のスローガンを掲げて〔大統領選に〕勝利した。国民は、誰でもが好き勝手に「穏健」のベールの下に自分を隠すことのないよう〔=「穏健」のスローガンを手前勝手に解釈して、自分たちの言動を正当化しないよう〕、その意味についての〔明確な〕説明を〔政府に〕求めている。〔ハータミー政権時代に〕「改革」のスローガンをめぐっても、同じ災厄が生じた。
と述べた。
ファールス通信の報道によると、ゴラームアリー・ハッダードアーデル氏は昨日の国会公開会議で、議事と議事の合間に行われる中間演説の中で、次のように指摘した。
われわれは88年の反乱〔=2009年大統領選後の抗議運動〕の活動家の一部が、穏健のスローガンを唱えて、あなた〔=ロウハーニー大統領〕の政権内への進出を図っているのではないかと心配している。彼らは政権に批判的な人たちの口を、「急進派」のレッテルによって封じようとしている。自分たちの急進的な考え方が原因で〔2009年大統領選後の〕危機・反乱を招いた人たちが、「穏健派/急進派」という二元論をスローガンとして選択することによって、今から次期国会〔※2016年半ば以降〕を占拠すべく計画を練っているのだ。
同氏はさらに、次のように述べた。
ロウハーニー師よ、いかなる急進主義も別の急進主義を自らの対極に作り出すものだ。テヘラン大学学長が交替させられた後、改革主義で知られた新聞は、一面に太字で「心地よきファルハードの解任」との見出しで報じたり、彼が同大学を去ることを「希望」の到来などと評価したりしている。こうしたことに対し、国民は「なぜ〔国民への〕奉仕に勤しむ高官らが皆、解任されねばならないのか、彼らは「穏健主義の」政権で解任されねばならないような、どんな罪を犯したというのか」と自問している。
※訳注:2月18日に6年間にわたってテヘラン大学の学長を務めてきたファルハード・ラフバル氏が解任されたことを指す。ロウハーニー政権発足以降、アッラーメ・タバータバーイー大学やエスファハーン工科大学で学長の交替が行われ、国会内では一部から、2009年大統領選後の抗議運動に関わった人物を復権させることを狙ったものだとして、政権(科学技術省)による大学人事への非難の声が上がっている。ファルハード・ラフバル前学長はアフマディーネジャード政権で行政企画庁長官に登用され、その後テヘラン大学学長に就任していた。なお、「心地よきファルハードの解任」と報じたのは、2月19日付「アールマーネ・エムルーズ」紙で、同紙はラフサンジャーニー系の新聞。また、ラフバル前学長の解任を「希望」と報じたのは、同日付の「エッテマード」紙で、同紙は改革派を代表する新聞。同紙によると、ラフバル前学長の更迭を望んでいたテヘラン大学生らは、解任の報を受け、お祝いのお菓子などを配ったという。なお「希望(オミード)の到来」という見出しは、テヘラン大学学長代理として、オミード氏が任命されたことにかけた表現。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
つづきはこちら
関連記事(メスバーフ=ヤズディー、ロウハーニー大統領を強く非難)
( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33101 )