最近の政治的・文化的事件を分析する:「構造破壊者が動き始めている」(上)
2014年02月22日付 Jam-e Jam 紙
〔イスラーム共和国体制の護持・発展に〕関心を寄せる多くの人たちにとって、最近心配の種となっている疑問がある。それは、果たして国の政治的・文化的空間に、〔イスラーム共和国体制を成り立たせてきた〕「構造」を破壊する行為、〔イスラーム的な〕価値観への侮辱、法的制度への攻撃等々が行われる様を、〔改革派政権以来〕再び目にすることになるのだろうか、というものだ。
各分野で活躍する著名人たちのここ数日間、ここ数週間の発言を一瞥すると、こうした懸念が決して杞憂ではないことが分かる。
■ アーセマーン紙、発行停止に
改革派勢力を執筆陣に結集させて、数号ほど発行された「アーセマーン」紙が、先の木曜日、文化・メディア検察庁の命令で、発行停止処分を科された。発行停止処分の原因は、キサース(同害報復刑)というイスラームの法規定を非人間的だとする意見が同紙に掲載されたためである。果たしてこうした〔イスラームへの〕侮辱は、通常の出来事と見なすことができるだろうか。
■ アーヤトッラー・ブーシェフリー「彼らはイスラームの排除を狙っている」
国家神学校協会の責任者を務めるブーシェフリー師は、キサース刑を非人間的とした記事が最近、一改革系紙に掲載されたこと、またこれとの関連で〔イスラームの〕原理・原則から外れた映画が制作されたこと〔※〕について言及し、文化的・政治的に不健全なこうした潮流の目的は、イスラームの排除にあるとの見方を示した。
※訳注:この「映画」が何を指しているのかは不明だが、今年のファジル映画祭で上映された『ラスターヒーズ』という映画のことである可能性がある。アーシューラーの出来事を描いたこの映画で、第三代イマーム・ホセインの異母兄弟にあたるシーア派の聖人アボルファズル・アッバースの顔が映しだされたことに対し、保守派から抗議の声が上がっている。イランではイマームたちの顔が絵に描かれることも珍しくはないが、公的には偶像崇拝にあたるとして、イマームたちをはじめとする聖人たちの顔は光などによってぼかされている。
アーヤトッラー・セイエド・ハーシェム・ホセイニー=ブーシェフリーはエスファハーン州内のウラマーや金曜礼拝導師らの前で、
果たして〔改革派政権の時のように〕またしても、国内紙でキサースという神聖なる法規定が非人間的と見なされ、イスラームの神聖さや原理が言葉によって侮辱される様子を、座視しなければならなくなるのだろうか。イラン人民が抱える問題は、水やナンをめぐる問題だけではない。民衆をイスラーム革命へと引きつけたのは、イスラームの防衛〔という動機〕だったのである。
と訴えた。
同師はさらに、
今日、敵はイスラーム、そして革命との闘いの舞台に、全存在をかけて臨んでいる。敵は自分たちの文化を強要し、その上でイスラーム文化を破壊しようと狙っている。それゆえ、こうした流れは文化的屈服へとつながるのである。
と述べた。
同師はまた、
宗教指導者は預言者たちの運動の継続者である。今日、内外の敵は宗教指導者を排除することで、社会からイスラームを排除しようとしている。もし今日、敵がイスラームの聖なる姿・顔を映画の名の下で破壊し、宗教指導者を侮辱・嘲笑しているのであれば、これらはすべて一つの目標を追求している。それは、イスラームの排除なのである。
と付け加えた。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33120 )