ギュレン師、フィナンシャルタイムス紙にトルコ批判寄稿
2014年03月10日付 Milliyet 紙
フェトゥフッラー・ギュレンは、ロンドンに拠点をおく金融新聞であるフィナンシャルタイムス紙に、トルコで続いている出来事に関してコラムを書いた。
「トルコの民主主義を守るため新しい憲法が必要だ」というタイトルの記事において、公正発展党政府に強い批判を向けたフェトゥフッラー・ギュレンは、記事で「政府指導部の中のある小さなグループが、国の発展と引き換えに金品を得ている」との見解を強調した。トルコで、政府を信頼している人々の支持が無駄にされたと述べたギュレンは、この支持とEU加盟の機会が失われたと述べた。
政治の世界において、かつて軍が持っていた影響力は無くなったものの、今日その力が文民為政者の支配に引き渡されたとの考えを示したフェトゥフッラー・ギュレンは、コラムで司法組織とインターネットに関する新たな規制についても批判した。
トルコ政府が国内外で信用と威信を再び獲得するためには、国際的な人権という考え方、法の優位性と責任ある政府という原則に立つことで可能となると話すフェトゥフッラー・ギュレンは、「こうした理解のもと、文民がつくりあげる、新しい民主主義的な憲法が無くてはならない。民主主義はイスラム的統治原則と対立するものではない。事実、生活を守り、宗教の自由を守るといったイスラムの道徳的目的は、民主主義という仲介者によって、民衆への奉仕と言う形で提供されうる」と述べた。思想と言論の自由が民主主義の必須の要素であるとも話したフェトゥフッラー・ギュレンは、トルコで透明性とメディアの自由性があまりにも低レベルであることにも失望したと強調した。ギュレンはコラムで以下の見解も示した。「大人の人間とは批判をきちんと受け止めるものであるから、批判があったとしても、これも自身の成長に生かすものだ。しかし、不必要に緊張を高めないように、人を批判するのではなく間違った考えを批判する必要がある。」
奉仕運動(ヒズメット運動)は皆に平等な機会を生み出すため、1970年代から今日まで努力してきたと話すフェトゥフッラー・ギュレンは、この運動が国の政治において特権を手にするためではないと述べた。
コラムでエルドアン首相の「国へ戻れ」との呼びかけにも返答したギュレンは、アメリカ合衆国で隠居生活を続けること、どの政治政党も支持するつもりはないことを述べた。トルコで民主主義が定着し、また内部にある負の状況から救われるため祈っていると話したフェトゥフッラー・ギュレンは、基本的な民主主義の原則が受け入れられることにより、トルコがこの地域および世界のため新風を生み出す模範となるだろうと述べた。
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( 翻訳者:池田桃香 )
( 記事ID:33194 )