トルコのシリア内飛び地領土のトルコ兵、苦境
2014年03月13日付 Hurriyet 紙


スレイマン・シャー廟のあるトルコ唯一のシリア内の飛び地領土の周辺が、アルカーイダと繋がりのあるイラク・ダマスクス・イスラム国家(IŞİD)により掌握された。

トルコ国境から35メートル離れたカラコザック村付近の霊廟周辺で発生したこの事態によって、シリア国境に駐屯するトルコの陸空軍部隊は警戒態勢に入った。この廟で任務に就いている約25人の兵は廟に攻撃があった際の迎撃を命じられている。

■IŞİDにより掌握

情報によると廟を含むこの地域は、長い間トルコが支援していた自由シリア軍(ÖSO)のコントロール下にあった。しかし先日から現在に至るまでのIŞİDとÖSOの間で生じた激しい衝突の結果、ÖSO勢力はこの地帯から撤退した。廟の周辺地域は以前トルコに対立を表明した、IŞİDに掌握された。この事態が廟で任務に就き継続的に警戒態勢をとっていた兵士たちによって、参謀司令本部に伝えられた。

■国境地帯の警戒

参謀指令本部はIŞİD軍が廟に対し攻撃を行った場合に発生し得るあらゆる状況を想定し論議した。そして、攻撃が行わた場合、国境付近のトルコ陸空軍には廟を守るためにIŞİDに対し一斉攻撃を行なうことが命じられ、廟にいる兵士にも迎撃命令が下された。参謀本部のこの命令によって国境付近の陸空軍は警戒態勢に入った。

■1921年以来

この地帯はオスマン帝国の崩壊後フランスの占領下にあったが1921年フランスとの間で結ばれたアンカラ条約によってスレイマン・シャー廟はトルコ共和国領土として認められ、トルコ軍によって維持されることが決定している。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:岡本悠見 )
( 記事ID:33219 )