アシュトンによる非公式面会への波紋、国民規模で続く(1)
2014年03月13日付 Jam-e Jam 紙
イラン国内に掲げられている看板。アシュトンとサッダーム・フセインの写真が組み合わされ、その下には化学兵器の犠牲者たちの写真が掲載されている。看板には「西洋流の人権」と書かれている。
イラン国内に掲げられている看板。アシュトンとサッダーム・フセインの写真が組み合わされ、その下には化学兵器の犠牲者たちの写真が掲載されている。看板には「西洋流の人権」と書かれている。

 EU外交政策責任者のキャサリン・アシュトンが、我が国で一部の人物と非公式の面会を行ったことに対し、批判の大波が起きている。他方、これが一助となって、外国人の干渉に対する国内の団結強化がもたらされており、人民も国の責任者も、ともに国の独立防衛で声を一つにするようになっている。

 この点に関し、大学生らがオーストリア大使館前で抗議集会を開き、西洋当局の無責任な振る舞いを非難する一方で、国会議長や司法権長官、そして外務大臣も西洋のダブルスタンダードな政策に遺憾の意を示している。国会議長は昨日の国会の公開会議で、アシュトンが《反乱》〔※2009年大統領選後の抗議運動〕で有罪判決を受けた者と面会したことを「密会」と呼び、ヨーロッパ人として相応しくないと述べた。

 ファールス通信の報道によると、アリー・ラーリージャーニー国会議長は「ヨーロッパの代表者が行った行為は、極めて醜悪なものだった」と述べた。

 同氏はキャサリン・アシュトンが88年〔2009年〕の反乱で有罪判決を受けた人物と面会したことに関するメフディー・クーチェクザーデ議員の警告に答える中で、「もし面会をしたければ、外交儀礼に則って、外務省に通知すべきだった。こそこそ隠れて面会をするような行為は、ヨーロッパ人に相応しくない」と付け加えた。

 ラーリージャーニー議長はさらに、「情報省はこのことに注意を払い、しっかりと監視するべきだ」と言明した。

 また昨日、40名の国会議員がアシュトンの面会をめぐって、外務大臣に対する「質問」を国会運営委員会に提出した。

 さらに加えて、司法権長官も今回のアシュトンの面会について、しばらく前の欧州議員団のイラン訪問でも同じようなことが起きたと指摘した上で、次のように警告した。

もしこうした流れが今後も続き、このような〔外国の要人の〕訪問の際に、国の安全と利益に反するようなことが行われるのであれば、司法権は行動に出ることになるだろう。それが将来にもたらす結果は、外務省の責任となろう。

 司法権広報部が伝えたところによると、アーヤトッラー・アーモリー=ラーリージャーニー司法権長官は昨日の司法高官会議の場で、外交では穏健で理知的な方法を用い、シーアの理性に感化されたイラン・イスラーム体制の真の姿を示すこと〔の必要性〕に強く同意しつつ、最近のヨーロッパ訪問団のテヘラン訪問の際の一部の振る舞いに対しては、外交上の慣例に反すると反発した。

 アーモリー=ラーリージャーニーは次のように述べた。

最近の〔ヨーロッパの要人の〕訪問の過程で一部の反乱者〔※2009年大統領選後の抗議運動に関わった人物〕との接触が行われ、その訪問が終わった後に〔イランを批判するような〕発言がなされていることは、〔イラン・イスラーム共和国〕体制を小馬鹿にするものである。もちろん、我々はこうした面会や話し合いを恐れてはいない。しかし最近の〔欧州の〕振る舞いには、驚くべきものがあることも事実だ。というのも、〔イランの〕外務省の関係者は〔アシュトンがイラン訪問中に〕行った一部の面会について知らされていないと言い、また一部の報道によれば、アシュトン女史は今回の訪問実現の条件に、人権を中心テーマとする面会が含まれていたなどと述べているからだ。

 司法権長官は、「今回の訪問実現をめぐる合意は、外交上の慣例から外れた形で行われた一部の面会が条件だった」というのは〔イランにとって〕悲劇であり、「〔外務省が〕こうした面会を知らなかった」というのはさらに大きな悲劇であるとの認識を示した。

つづく


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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33270 )