メルスィンで、遮断機が上がっていたとされる踏切で、列車とミニバスが激突し、10人が死亡した。トルコ国鉄(TCDD)はバスの運転手を告訴した。
メルスィンの踏切で列車と従業員を乗せていたミニバスが衝突した。電車に引きずられたバスの乗客10人が死亡、4人が負傷した。
事件は7時15分頃、メルスィンのアクデニズ地区で発生した。工業団地にあるアジャル機械工業の従業員を乗せたミニバスが踏切でメルスィン―アダナ間を走行していた列車と衝突した。あたりは一瞬にして戦場のような様相を呈し、ミニバスは列車の下に引きずられてしまった。ミニバスに乗っていたハルン・カヤ氏、シナン・オズポラット氏、オウズハン・ベヤズィット氏、アイハン・アッコチ氏、ケナン・エルディンチ氏、メフメット・アクシャム氏、ジャヴィット・ユルマズ氏、ミネ・セルタン氏、そしてオヌル・アトル氏が即死、ムスタファ・ドイグン氏は搬送された病院で死亡した。またミニバスを運転していたファーリ・カヤを含む4人が負傷した。
目撃者の証言によれば、事故当時遮断機が下りていなかったこと、そしてミニバスの運転手も注意不足のまま踏切に入っていったという。捜査が開始される一方、メルシンからアダナへ向かう列車の整備士も、念のため拘束された。
トルコ国鉄のホームページでは事故に対する法的および行政捜査が入ることが明らかにされている。ミニバス運転手については踏切保安員の警告を無視し踏切に立ち入り、電車の前に飛び出たという説明が掲載されたが、遮断機が下りなかったことについての説明は無かった。ホームページには以下のように書かれている。「2014年3月20日7時35分頃33M104 のナンバーのミニバスが、メルスィン―アダナ間16km036の地点の遮断機付きおよび踏切保安員のいるバージュラル踏切に、警告を無視し、不注意のままに立ち入り、メルスィンータルスス間を走行していた列車の前に飛び出した為に事故が発生した。」
警察とトルコ国鉄関係者は列車が走行中に上がっていたとされる遮断機を調べている。線路から2メートル離れ、5メートルの高さをはしごで上るようになっている小屋があるが、その中にスイッチがあり、それによりマニュアルシステムで操作されている遮断機であるが、小屋の中のコントロールシステムを使ってその遮断機の上げ下げテストをしていた警察は、その様子を写真にとった。この上げ下げシステムに技術的問題は無いとされている。
■「私はなんてことをしてしまったのだ」
この事故がどのように発生したのかまだ明確になっていない中、警察は事故現場を映したカメラが無いか調査している。検察官は目撃者の証言も参考にしている。ある目撃者は事故後、踏切保安員が「ああ、私は何をしてしまったのだ、ボーっとしていた」と言っていたことを明らかにした。
■この踏切は数年前から危険だった
メルスィンのタルスス工業団地のサブリ・テキン会長は、この事故現場となった踏切が何年も前から危険であった事、毎日ここを1万人が通る事を明らかにし、「毎朝事故が起きるのではないかとドキドキしていました」と述べた。
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( 翻訳者:岡本悠見 )
( 記事ID:33288 )