イスラエル:和平交渉におけるケリー国務長官の働きに対し米国内から批判
2014年04月06日付 al-Hayat 紙
■和平プロセスおよび出口の模索への取組におけるケリー国務長官の行動に米国内で批判
【ワシントン:ジョイス・カラム、カイロ:ジャイハーン・フサイニー】
難航する和平プロセスの救済にむけた米国の取組が継続する中、パレスチナ‐イスラエル間の交渉に詳しい政府高官らは昨日(5日)、マーティン・インディク中東和平特使も参加する三度目の会議が今日(6日)開催されると発表した。インディク特使は一昨日(4日)、パレスチナ側の交渉団の高官を務めるサーイブ・ウライカート代表、およびイスラエルの使節団を率いるツィピ・リブニ代表の両名と会談を行ったという。
一方、アメリカの確かな情報筋から本紙が得た情報によると、ジョン・ケリー国務長官の振舞いと同長官を米国政府が板挟みの状況に置いたことについて、バラク・オバマ大統領の周辺からの批判が高まっているようだ。
同情報筋は、交渉とアメリカの仲介、および囚人解放の約束の履行が不可能になったことについて、事態は難航していると述べた。また、現在米国の刑務所に服役中のアメリカ・イスラエル間のスパイであったジョナサン・ポラード氏を釈放するとの提案がなされるに至ったが、この提案については結論を得ておらず、米国政府は板挟みの状況にあると述べた。このことは、米国政府を交渉における自身の立場維持のための出口の模索に駆り立てると同時に、交渉プロセスにおいて事実上の譲歩につながることになると思われる。
同情報筋は、スーザン・ライス国家安全保障担当顧問を中心としたオバマ大統領の顧問団の間で、ケリー国務長官への批判が高まっていることを伝えた。批判の理由は、ケリー国務長官が当初から交渉の枠組みの合意到達の可能性に対する期待や、アメリカが和平プロセスにおいて提供できることについて、過度に誇張したというものだ。また同情報筋は、とりわけポラード問題について指摘した。ジョナサン・ポラード氏の釈放は、米国の過去の二つの政権が、現在よりも交渉に進展が見られた時であったにもかかわらず拒否してきたものだ。
(後略)
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:33412 )