イラン石油ターミナル社社長「日本の石油タンカー、イランのターミナルに復帰」
2014年04月06日付 Iran 紙

 イラン石油ターミナル社の社長は、日本の石油輸送タンカーがイランの石油ターミナルに入港するようになっていることに触れ、イランの石油輸出能力が1日600万バレル以上にまで上昇していることを明らかにした。

 セイエド・ピールーズ・ムーサヴィー氏はメフル通信とのインタヴューで、イランと5+1グループ首脳との合意で石油に関する一部の制裁が停止されたことを受け、外国の石油タンカーが続々とイランの石油ターミナルに復帰していることについて、「日本政府との合意によって、目下日本の巨大タンカーがイランの石油ターミナルに入港し、イラン産の原油を日本の精油所に輸送しているところだ」と説明した。

 ムーサヴィー氏は更に、イランの「黒い金(きん)」を買おうと考えているさまざまな国に対し、石油を輸送するためのタンカーの用意がイランにはあるとした上で、以下のように指摘した。

現在、対象国にイラン産の石油を海上輸送するにあたって、いかなる問題も存在しない。イランと日本のあいだで合意が結ばれ、JPI(日本船主責任相互保険組合)による日本タンカーへの保険の適用が行われるようになって、昨年のエスファンド月〔2014年2月下旬~〕以降、再び日本のタンカーがイラン産原油を海上輸送するために、ペルシア湾にあるイランの石油ターミナルに戻ってきたのだ。

 ムーサヴィー氏はペルシア湾地域におけるイランの海上での石油輸出力をリストアないしイノベートさせ、その増強を図るために行われている最近の対策について、「2年程前から、ペルシア湾及びカスピ海の沿岸・沖合にあるイランの石油ターミナル施設の改修、新設、再建及び更新に向けた様々な計画が始められている」と述べた。

 イラン石油ターミナル社社長は、こうした改修は複数のタンカーを接岸させ、別々に係留させる岸壁、石油貯蔵タンク、ローディングアーム、海底・沿岸パイプラインなど、様々な箇所で実施されているとした上で、「これにより、これまでハールク石油ターミナルの石油輸送パイプラインの90%以上について、外部検査が終わっている」と言明した。

 同氏は、ハールクをはじめとするペルシア湾の石油ターミナルでは、イランの石油輸送パイプラインの検査のために、海底作業ロボットが用いられている〔と述べた〕上で、「この春にも、ハールク・ターミナルでの海上石油輸送パイプラインの検査・改修は終わるだろう」と語った。

〔‥‥〕

 同氏はまた、ペルシア湾地域におけるイランの海上石油輸出力が1日約600万バレルに増強されていることを明らかにした上で、「イランはOPECの〔原油生産量の〕割当制度に則って、最大600万バレルまでの石油の輸出が可能であるが、この能力は93年〔2014年3月21日~〕中に更に拡大するだろう」と述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:8408172 )
( 記事ID:33519 )