パレスチナ:第四回捕虜解放が争点、イスラエル・パレスチナ各交渉班と米特使の会見
2014年04月17日付 al-Hayat 紙


■アッバース氏、イスラエル人たちへ:下級将校を一人送れ、そうすれば彼に鍵をゆだねよう

【被占領地エルサレム:アーマール・シハーダ】

本日木曜日、アメリカの和平プロセス特使マーティン・インディク氏がイスラエルに到着する。これは、交渉を軌道に戻す新しい試みの一環である。しかしながら、イスラエルとパレスチナ双方が、特に1948年パレスチナ人の治安捕虜たちに関することにおいて各々の立場に固執している下では、いかなる前進も得られるとは期待されていない。

インディク氏は、ツィッピー・リヴ二司法相が議長を務めるイスラエルの交渉班ならびに、和平交渉責任者サーイブ・ウライカート氏が議長を務めるパレスチナの交渉班と会合をもつ。

イスラエル情報筋は、アメリカ国務省のマリー・ハーフ報道官の発言として「合衆国は双方が合意に達し交渉延長が保証されるよう尽力する」と伝え、「双方に交渉続行の意思があることについてワシントンは満足している」と述べた。

しかし未だに第四次捕虜解放が、この局面における中心的な対立点を形成している。というのは、パレスチナ人たちがイスラエル側の諸提案、特に、シャバック(イスラエル総保安庁)のヨラム・コヘン長官による提案を拒否しているためである。同長官の提案は、解放する治安捕虜の一部の追放を勧告しており、その対象となっているのは、合意以降第四次(の解放)に含まれる捕虜10人である。

イスラエルの7つの治安機関は、コヘン長官の勧告を、シャリート氏にかかわる取引[訳注1]の中で起こったことと比較した。その際は、解放された捕虜たちの内203人が西岸地区の外へ追放されたが、その中でガザへ追放されたのは118人であった。パレスチナ自治政府は次のとおり明言している。「我々は、いかなる捕虜をもガザあるいは他の場所に追放することに同意しないだろう。なぜなら、この問題は交渉の始めに決着がついており、捕虜たちが自身の家に帰ることに関する合意が行われたからである。」

(後略)


【訳注1】パレスチナ武装組織に拉致されたイスラエル兵ギルアド・シャリートが解放された際、イスラエルは対価として捕虜(主にパレスチナ人とアラブ系イスラエル人)1000人以上を釈放したが、その一部についてはパレスチナ・イスラエルの国外へ追放するなどの措置が取られた。

【訳注2】ヘッドライン:アッバース大統領の発言「もしこれ以上の政治的停滞が続くのなら、われわれとしては、イスラエルが鍵を受け取りパレスチナ管区各地で起きていることの責任を負うよう要請する。イスラエルは権力を行使するのに戦車を送る必要はない。下位の将校を一人派遣してくれれば彼に鍵を渡そう」より。

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( 翻訳者:細谷文乃 )
( 記事ID:33541 )