司法関係者、エヴィーン刑務所第350エリアで起きた事件について説明(上)
2014年04月21日付 Mardomsalari 紙
司法相「エヴィーン刑務所での衝突はたいしたことはなく、1〜2名の受刑者が負傷しただけ」
【政治部:メフディー・アッバースィー】先週の終り〔=4月17日〕に、エヴィーン刑務所第350エリアで〔刑務官と受刑者の間で〕暴力事件が発生したとのニュースが、一部のニュースサイトや通信社で報じられたが、当然のことながら、刑務所の当局者らはこのニュースを即座に否定した。例えば刑務所・治安対策庁の長官は金曜日〔=4月18日〕、ある国内通信社とのインタビューで、エヴィーン刑務所第350エリアの受刑者らが刑務官や看守たちから暴力を受けたことは一切ないと、正式に否定した。
ゴラームホセイン・エスマーイーリー氏はこのインタビューで、エヴィーン刑務所の第350エリアの受刑者らが暴行を受けたと報じる、海外の一部のペルシア語サイトのニュースについて、「反革命派の報じるニュースに注意を払うべきではない。われわれは〔反革命的なペルシア語メディアの〕責任転嫁や流言蜚語に用はない」と述べた。
しかし、問題が収束することはなく、〔エヴィーン刑務所での暴行を否定する〕政府・司法当局者らの発言がきっかけとなって、昨日受刑者らの家族たちを落着かせるための新たなニュース〔※司法相らが改めてこの事件を否定したというニュース〕が、この件に関して報じられた。件の受刑者らの家族であると主張する人々が、〔エヴィーン刑務所での暴行を否定する当局者の発言を伝える〕このニュースに抗議して、昨日国会前で集会を開いたためだ。
ニュース・サイト「ターブナーク」は、この集会について次のように伝えている。
今日、これらの人々〔=エヴィーン刑務所の受刑者の家族であると主張する人々〕は国会の北側の門の前に集まった。そうした中、一部の国会議員は〔国会前で抗議集会を開いている〕これらの人々の要求が何であるのか調査する任務を、国会運営委員会によって与えられ、彼らの前に出て〔エヴィーン刑務所での〕出来事について話をすることになった。これらの人々の前に姿を現した議員のなかには、メフディー・クーチェクザーデ〔※保守強硬派の議員で、乱暴な言動で悪名高い人物〕もおり、同議員は彼らと比較的激しいやり取りを交わした。
同議員は彼らに対して解散を要求、外国メディア、とりわけBBCこそ、こうした流言蜚語の張本人だと断じた。事件当日、刑務所に入って来た者たちが、ガラスを破壊して、囚人たちに暴行を加えたと主張する抗議者たちに対し、クーチェクザーデは「その話なら聞いている」と述べた上で、「そのニュースは誰から聞いたんだ?衛星放送、それもBBCで事件のことを知ったんじゃないのか?私もBBCで聴いた〔※〕」と語った。
※訳注:法律上、一般市民が衛星放送を視聴することは許されていない。ただし、国会議員やメディア関係者をはじめ、許可を得た一部の当局者はその限りではない。
第350エリアの受刑者らの家族たちが国会前で集会を開いたことは、国内の通信各社でも取り上げられた。イラン学生通信(ISNA)はこの件に関して、次のように伝えている
エヴィーン刑務所第350エリアの受刑者らの家族たちは、このエリアの受刑者らに対して身体的暴行が加えられたとされていることに抗議して、国会前で集会を開いた。第350エリアに収監されている政治囚らの家族は、同エリアにいる受刑者らの写真を手に、先週木曜日〔4月17日〕に同エリアに対する定期検査の過程で、受刑者らが暴行を受け、中には怪我をした者もいたと訴えた。これらの家族たちはまた、受刑者らと電話で話し、その中で受刑者らはこの主張を確認したと語った。
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( 翻訳者:3413001 )
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