干ばつによって、電力を作り出すダムが干上がり、天然ガスによる発電が増加した。このような天候条件が続くと、トルコのガスの費用は14億ドルに膨らむことになる。
トルコに影響を与えている暑さは、エネルギー部門でも悪い影響を与えている。干ばつのため、電力生産のうち水力発電所で生産される電力の量が減少し、天然ガス循環発電所はすべてガスで稼働している。電力生産における天然ガスの割合は44%から47%に増加しているが、期待されている降水がなければこの数字は50%まで達するおそれがある。電力生産に占める天然ガスの割合の増加は、トルコがより多くのガスを輸入することを意味する。
エネルギー市場調整機構(EPDK)の試算によると、天然ガスの消費は今年465億立方メートルに達するとされていた。しかし、エネルギー管理とEPDKは、最近の状況を踏まえてこの数字を訂正した。新たな試算によると、今年の天然ガス消費量は500億立方メートルとなる。すなわち、消費量の目標を35億立方メートル超えることになる。天然ガスの1000立方メートルあたりの平均価格は400ドルと考えられるため、これは14億ドルの追加負担ということになる。
■電力のうち47%はガスから
エネルギー省のデータによると、昨年消費された2450億キロワット時の電力の44%にあたる1050億キロワット時分が、天然ガスで動く発電所から確保された。石炭は25.4%で2番目、水力発電は25%で3番目に留まった。風力発電は3.1%貢献した。2014年の最初の3ヶ月間のデータによると、チャートは実に絶望的だ。1月~3月期では合計610億キロワット時の電力が生産された。このうち288億キロワット、つまり47%は天然ガス発電所で生産された。同期に占める火力発電の割合は28.5%にのぼる一方、水力発電所の割合は18%まで下がった。風力は3%を維持した。
■値上げへのプレッシャー増加
発電業者協会(EÜD) のオンデル・カラドゥマン氏は、「トルコは成長しており、これからも成長し続ける。増えゆく電力需要は2つの方法でカバーすることが可能だ。天然ガス発電所から確保するか、輸入するかだ。現在、エネルギー管理は両方を議論している。しかし天然ガス発電所が今期さらにもう少し前に出るだろうと言うことができる」と述べた。カラドゥマン氏は、電力生産における天然ガスの割合の増加は、価格に対するプレッシャーにもなりうると明らかにし、「このような状況では、電力価格の値上げが議題にのぼる可能性がある」と解説した。
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Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:33658 )