革命防衛隊総司令官「革命防衛隊の任務は国境内に限定されない」(中)
2014年04月22日付 Jam-e Jam 紙

 革命防衛隊総司令官はこの記者会見の別の箇所で、国内、特に〔クルド系の反体制運動が盛んな〕イラン北西部、ならびに〔バルーチ系の反体制運動が盛んな〕イラン南東部での治安を確立させるために、革命防衛隊が立ち上げた「殉教者シューシュタリー計画」と呼ばれる住民主体の治安計画について触れ、「この計画によって、国境地帯の治安の確立が人民勢力に託され、それによって良好な成果を挙げている。この地域の深部で、テロ活動が繰り広げられる様を目にすることは、もはやないだろう」と述べた。

 ジャアファリー氏はこれらの国境地帯で安全を確保するために革命防衛隊が取っている新たな戦略について、質問に答える中で、「この地域に安全を確保するために、地元住民の力が活用されており、いわば治安確保が人民勢力に委ねられている状態である」と述べた。

 ジャアファリー氏はまた、5名のイラン人国境警備兵が略取されたサラーヴァーンでの人質事件に言及し、「われわれはあの国境ゼロ・キロメートル地帯〔の警備〕を、治安維持軍の同胞たちから引き受けた。現在、革命防衛隊の部隊が、今後この種の痛ましい事件が起きぬよう、この地域で〔鉄条網を張るなどの〕作業を行っているところだ」と付け加えた。

われわれが経済分野に進出したことはない

 同氏は革命防衛隊の経済分野への進出は、民間部門の発展を阻害しているのではないかとの質問に答える中で、「革命防衛隊が経済分野に進出したことはない。革命防衛隊は〔国土の〕建設に関わっているだけである」と述べた。

 ジャアファリー少将は〔国土の〕建設という分野での活動は、経済分野での活動とは異なると強調した上で、次のように語った。

約20年前、革命防衛隊は当時喫緊の課題だった国家建設という任務を遂行するべく、ジハード的領域に進出した。というのも、〔イラン・イラク〕戦争後、国は開発を必要としていたからだ。また国のインフラは革命前からひどく遅れていたため、急いでこの遅れを取り戻す必要があった。そこで、革命防衛隊は〔イラン・イラク戦争で培った〕大いなる工学的能力を使って、〔国土の〕建設という分野に進出したのである。

 革命防衛隊総司令官はさらに、もし同隊が〔国土の〕建設という分野に進出していなかったならば、われわれは〔国内の〕インフラを立て直すことはできなかっただろうと指摘した上で、「革命防衛隊がこの領域に進出したことで、国のインフラは自国の能力に依拠〔して開発〕されるようになり、われわれはもはや外国勢力の存在を必要としなくなったのである」と述べた。

 同氏は、革命防衛隊は民間部門にとっては仲間であり、外国の業者にとってはライバルであるとした上で、「革命防衛隊による〔国土〕建設という分野への進出を、経済活動と理解してはならない。なぜなら、革命防衛隊は製造業や商業に関わっているのではなく、たんに〔国土の〕建設に関与しているだけだからだ」と語った。

つづく




本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:白糸台国際問題研究所 )
( 記事ID:33693 )