革命防衛隊総司令官「革命防衛隊の任務は国境内に限定されない」(下)
2014年04月22日付 Jam-e Jam 紙

政府には必要な注意を与えている

 ジャアファリー氏は「革命防衛隊は政府に対し、抵抗経済政策実現に向けて、〔協力をする〕用意があることを表明しましたが、最近になって同隊は、政府は経済をはじめとするさまざまな分野での革命防衛隊のキャパシティーを活用していない、と表明しました。革命防衛隊と政府の関わり方に関するあなたの評価をお聞かせ下さい」との質問に答える中で、次のように述べた。

革命防衛隊と政府の協力は、治安を確立し、国民の福祉と安寧を打ち立てるという、革命防衛隊の役割遂行を目的としたもので、革命防衛隊が有している役割や目的を考えるならば、政府と協力しないなどということはあり得ないことである。

 同氏は、政権の中には国民の票を稼ぐことばかり追い求めるものもあると指摘し、

政権によっては、政治的な目標ばかりを追求し、イスラーム共和国がイスラーム的であることを目指さないような政権が誕生することもあるかもしれない。もしそのようなことがあった場合、革命防衛隊は自らが担っている役割にもとづき、必要な注意を〔政府に〕与え、〔政府が過ちを犯さぬよう〕監督することになるだろう。なぜなら、政府にはイスラーム革命の原理原則や価値観を守ることで、人民に奉仕する義務があるからだ。それゆえ、革命防衛隊が自らの革命的役割を果たそうとする場合、そうした行為が政府への異議申し立てと解釈されることもあり得るだろう。

 と言明した。

 同氏はさらに、次のように強調した。

政府の責務とは、革命と革命最高指導者の方針のもとで、人民に奉仕することである。もし政府がこの点で自らの責務を果たすのなら、革命防衛隊と政府の間には何の問題も生じない。政府のしていることが、〔革命の〕原理原則や価値観に背くような場合は別だ。

 ジャアファリー氏は敵がイスラーム革命に対して行使している経済的な圧迫について触れ、

革命防衛隊には〔民兵組織である〕バスィージという巨大な組織があり、大いなる人民勢力が存在する。このことを考えるならば、そして現在、バスィージには2千万人に及ぶ隊員がいることを考えるならば、この大いなる力を人民のために活用しない手はないだろう。この能力を活用することで、政府は抵抗経済において大いなる歩みを進めることができるのだ。〔本当にそうすることができるかどうかは〕政府がバスィージと革命防衛隊に〔協力を〕要請するかどうか、彼らをしっかりと支援するかどうかにかかっている。

 と述べた。

 同氏は、政府もまた、革命防衛隊とバスィージがもつこの可能性・能力の活用に前向きだったと指摘した上で、「補助金改革第2弾の実施に取り組んでいるために、政府にはこれまでバスィージと革命防衛隊が有している人民力を活用する機会がなかったのだろう。政府の責務とは革命のイスラームの原理原則・価値観に沿って、人民に奉仕することだ」と語った。

文化的脅威こそ、敵の最大の脅威

 同氏は記者会見の続きで、イスラーム革命を脅かす脅威の数々に触れ、こうした脅威に対抗するために革命防衛隊が立ててきた計画について指摘し、「われわれはこの文化的戦争のための組織〔の設置〕を構想しており、この点に関する詳細な計画をわれわれは有している。もちろん、文化的な仕事がもたらす効果は漸進的であり、時間が必要だ」と述べた。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:大麻高校出身者の会 )
( 記事ID:33694 )