イスタンブル県は、タクスィムで行われる5月1日のメーデー祭典を許可しないと発表した。労働組合はこれに反発している。本日5月1日は港も閉鎖され、アジア側からヨーロッパ側に向かうメトロバスも運行されない。アヴジュラルから来る者にとってはトプカプが終点となっている。メトロ(地下鉄)でタクスィムへ行くことも不可能である。
イスタンブルのヒュセイン・アヴニ・ムトゥル県知事がタクスィム広場でのメーデーの祭典が許可されないことを発表すると、緊張が高まった。今日は、タクスィム広場に注目が集まる。県が船の運航に始まりメトロバスに至るまで多くの公共交通機関を制限することに対しても反発の声が上がった。
イスタンブル県は昨日文書で声明を出し、タクスィム広場におけるメーデーの祝典を許可しないと発表した。県の表明において、「違法なテロ組織とその延長線上にある団体が治安組織に対し暴力を振るいかねない」という情報があることが伝えられた。
■「観光業にマイナスの影響」
発表ではまた、想定されるマイナスの事態が国のイメージや経済、観光事業に対し悪影響を及ぼすだろうと強調された。また、タクスィムでのメーデー祭典不許可は集会デモ行進法に則ったものであり、欧州人権協定により集会およびデモ行進が制限されうることも強調された。声明では以下のように発表された:
「ヨーロッパ側で特定されている集会場はイェニカプである。違法テロ組織とその同系の集団が治安組織に対し暴力という手段に打って出るという情報もある。県から指定された場所で祝典を行うなら、平和的に集会やデモを行う権利に反しないだろうという結論に至った。タクスィム広場とその周辺は、多数の人が参加するデモにはふさわしくない。」
■イェニカプへは交通機関がある
イスタンブルのヒュセイン・アヴニ・ムトゥル県知事は報道陣の質問に対し、「まだ我々の手元には様々な情報がある。これらを世間の皆さんと共有することはできない。行われた捜査では、カラシニコフ銃が2丁押収された。この街にはライフルが存在するというリスクがある」と述べた。
ムトゥル知事は、5月1日をイェニカプで祝いたい者のために交通手段を設けることを強調しつつ、「300のイスタンブル市営交通局(İETT)の交通機関を、アジア側でもヨーロッパ側でも、望まれる全ての地点から無料で往復運行するよう手配した。というのもイェニカプへ向かう交通機関としてはマルマライ鉄道が運行するからだ。カドゥキョイ―カルタル間のメトロも運行予定である。ベイリキデュズ―トプカプ間のメトロバスも同様だ。ボスフォラス大橋も全く問題ない」と述べた。
■仕事に行く前に読むように!
中心街への入口は閉鎖
5月1日はカラキョイ、ベシクタシュ、エミノニュ、そしてスィルケジの港は閉鎖されるが、ボスフォラスとプリンス諸島への船は運航が継続される。メトロバスはアジア側からヨーロッパ側へ向かう便はなく、ヨーロッパ側ではベイリキデュズ―トプカプ間のみ運行される。朝6時以降はイェニカプ-タクスィム-ハジュオスマン間のメトロにおいて、イェニカプ-シシハーネータクスィム駅が利用できなくなる。バージュラルとカバタシュを結ぶトラム(路面電車)もトプカプまでは運行されるが、トプカプから先は運休となる。カバタシュ-タクスィム間のフィニュキュレル(地下ケーブル)も運行されない。
■誰がどこから行進するのか?
トルコ革新労働組合連盟(DİSK)、公務員組合連盟(KESK)、人民民主党(HDP)/平和民主党(BDP)、革命家5月1日プラットフォーム、そして様々な政党組織が、シシュリからタクスィムを練り歩く。トルコ共産党(TKP)と「人民の家」はベシクタシュで集会を行う。反民主主義ムスリム(AKM)はというとファーティフモスクの前で集まり、シシハーネに向かって行進する。行進は11時に始まると予想されている。
本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:足利阿紀 )
( 記事ID:33713 )