マカーレム=シーラーズィー、補助金問題を「泥沼」と表現:経済改革の必要性を強調
2014年04月28日付 Mardomsalari 紙

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーは補助金をめぐる状況を「泥沼」と呼び、その問題の解決の必要性を強調、その上で「イランという国には大いなる可能性が存在し、石油がなくともやっていける」と述べた。

 イラン学生通信の報道によると、マルジャエ・タグリード(シーア派宗教最高権威)である同師は、イラン商工会議所の理事長ならびに理事らと面会し、その中で「商工会議所の声が十分大きいとは言えない。〔政治的〕領域で彼らの存在感が見えづらくなっている」と指摘した上で、次のように述べた。

商工会議所は民間部門の代表として、これまで以上に〔政治的〕舞台に存在感を示していくべきだ。そのためにも、あなた方は国会と協調して、自分たちの声を皆に届けるようにしていく必要がある。

 同師は「国が抱える経済問題には非常に多くの原因がある」と強調した上で、

残念なことに、何も手放してはいけない、といった文化がいまだに政府を支配している。政府の偉大さとは、あらゆるものに関する手綱を自らの手に握ることにある、などという考えがまかり通っている。しかし世界では、物事を民間部門に任せることが戦略的な見方となっている。我が国にある誤った文化は改められねばならない。

 と付け加えた。

 マカーレム=シーラーズィー師は「我が国には、非政府系の経済専門家が多い。あなた方は彼らと協力していくべきだ」と強調した上で、「もう一つの問題とは、投資を阻害するものが存在するということだ。例えば、政府は民間部門を、自分たちの味方だとは思わず、その邪魔ばかりしようとしている」と指摘した。

 同師は政府と民間部門の協調・協力が必要だと強調し、「もう一つ注目しなければならないのは、お金の使い方に関する文化を改革していくことである。もしお金が生産のために使われなければ、経済の繁栄はないのだ」と述べた。

 ゴム神学校の上級コースの教師である同師は、「社会の文化は、可能なあらゆる形へと改善されねばならない。この点で、メディアの役割は大きい」と強調、〔‥‥〕さらに「私の考えでは、我が国には豊富な資源と才能がある。石油がなくとも国を運営することは可能だ。これを実現するためには、正しいマネジメントが必要である」と指摘した。

 同師はさらに、「現在、補助金という名の泥沼が作られてしまっている。これが国に何をもたらすのか不明だ。この泥沼から国を救い出すことが必要である。より一層の努力をしなければならない」と付け加えた。

〔‥‥〕



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33722 )