ビデオ「私がロウハーニーです」問題で司法も調査へ
2014年04月29日付 Mardomsalari 紙
ドキュメンタリー・ビデオ「私がロウハーニーです」がここ数日、大きな反響を呼んでいる。大統領への攻撃を目的としたこのドキュメンタリーについて、アリー・ラーリージャーニー国会議長が虚偽であると指摘したのに続いて、今度は司法機関がこの問題への反応を示した。司法権報道官はドキュメンタリー「私がロウハーニーです」に司法が調査を行う可能性について表明したのである。
司法権報道官は週の定例記者会見で、ビデオ「私がロウハーニーです」について、次のように述べた。
もし事実とは反する内容が広められ、そこに公的な側面があるのなら、検察がアクションを起こすことになるだろう。たとえ公的側面がなくとも、政府当局に対する誹謗と理解される内容が含まれているのであれば、やはり検察がアクションを起こすことになろう。また、もし公的側面がなく、政府当局への誹謗ともみなされないのであれば、個人的な訴えがあり次第、調査を行うことになるだろう。
司法権報道官はまた、「このビデオに関しては、二通りのことが言われている。一つは、まったく虚偽ではないというもので、もう一つはビデオの一部に虚偽が含まれている、というものである。しかしいずれにせよ、テヘラン検事が調査を行うことになるだろう」と語った。
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モフセニー=エジェイー師はまた、300名〔の死刑囚〕が遺族から〔死刑容赦の〕赦しを与えられたことについて、
92年〔2013年3月〜14年3月〕、検察や対立解消評議会の努力により、〔キサース刑(同害報復刑)を宣告された〕358名〔の死刑囚〕が被害者遺族から赦しを与えられた。もし彼らが赦しを与えられなかったならば、358名がキサース刑に処されていたことになる。
と述べた。
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同師はまた、麻薬〔所持・売買〕の罪でマレーシアで服役しているイラン人受刑者ら86名〔※〕の状況について、なぜ〔司法は〕調査を行わないのかとの質問に答える中で、
われわれが麻薬に対して敏感であり、〔麻薬密売業者への厳しい〕追及と処刑を行っているのと同じように、彼ら〔=マレーシア〕もこの問題を〔厳しく〕追及している。もちろん、〔イラン〕外務省はイラン人の権利保護のために活動しているが、しかしだからといって犯罪者が罰せられるのを阻止できるわけではない。
と語った。
※訳注:保守強硬派の日刊紙「ヴァタネ・エムルーズ」は4月28日付の紙面で、駐マレーシア・イラン領事の発言として、マレーシアにはイラン人受刑者が221名(内男性が190名)おり、そのうち86名(内男性80名)に死刑が言い渡されていると報じた。同紙はその背景として、マレーシアのメディアが反イラン的であり、同国の議会が反シーア的な法案を準備していること、さらには同国の大臣がシーア派を危険視していることなどを指摘している。
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本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。
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( 翻訳者:ペルシア語記事翻訳班 )
( 記事ID:33723 )