モロッコ:フサイマ地域の開発計画
2014年05月03日付 al-Hayat 紙


■モロッコ:過疎化防止と生活水準向上のためにフサイマは観光に頼る

【フサイマ(モロッコ):ムハンマド・シャルキー】

モロッコの町フサイマの諸街区と、険しい道のリーフ山脈の麓に点在する村々を破壊した地震から、10年が経過した。地中海沿岸に位置する同市に再び戻ってきた人は、建設活動の大成長と住民生活の改善、さまざまな事業とサービスに気づく。例外的な投資努力が、同市を経済と観光の極に変貌させた。標高2,400メートルとされる頂上でのスキーやサーフィンを希望する訪問者や投資家、冒険家がこの経済・観光の極を目指してくる。

フサイマは10年間で小さな地域から、3,500平方キロメートルにおよそ50万人の住民を包摂する地域に変わった。またこの居住地は、フサイマ地域の面積の70%を占める山脈に囲まれており、その山地は斜面の多さやワジ(涸れ川)、入り江、うっそうとした森林が特徴的だ。72キロ続く海岸線に沿っているホセイマはその湾を、海や森やワジ、歴史遺産を組み合わせた45,000ヘクタールの世界的な公園に変えることを望んでいる。これは、西暦8世紀に「ナクール」(バニー・サーリフ首長国)と呼ばれていた地域にあり、かつてはアンダルスと地中海に向かう北アフリカの門だった。

フサイマ出身でオランダ在住の移民たちは、自分たちの街の湾は地中海沿いで一番美しいと誇っている。すなわち、同地には海も山も森もあり、発展の程度には差があるが米カリフォルニア州のサンフランシスコ湾と張り合えると自負しているのである。住民たちは、ムハンマド6世国王はプロジェクトの進捗と実施プロセスを個人的に監督し、何度も街を訪れ、人々と交流し、若者と会合したと述べている。

同地域のサムサム知事は、フサイマは、西アトラス地域の経済的・観光的な軸となるために努力していると表明した。この地域は、自動車産業に特化したタンジェ、そこからナドールを経て、東はアルジェリアとの国境まで広がっている。アルジェリアとの国境方面には、農業と観光を産業とするサイーディーヤ市もある。また、530キロに及ぶ海岸線に広がるこの地域は多様な地理や自然、そして温暖な海岸を擁している。これらの海岸には地中海北岸の海岸に被害を与えた工業汚染が及んでいない。

(後略)



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。

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( 翻訳者:田村颯 )
( 記事ID:33752 )